新型コロナがもたらしたヘルスケア業界への影響
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が深刻化する中、癒しやヘルスケア業界は 2020 年 5 月の集客や売上が昨年同月と比較して約 40% の減少を記録しました。特に、緊急事態宣言が発動されたことにより、各種サロンの営業に制約が生じたため、業界全体で厳しい状況が続いています。
各業種別平均予約件数の変化
『ワンモアハンド』を通じて集めたデータを基に、業種別に 2019 年と 2020 年の 5 月の平均予約件数を比較しました。主な業種の動きは以下の通りです:
- - リラクゼーションサロンでは、2019 年の平均予約件数が 240 件に対し、2020 年には 122 件と、49% の減少を記録。4 月からは自粛が続いており、引き続き厳しい状況にありますが、5 月には若干の回復が見受けられました。
- - 整骨院は、前年比 31% 減の 424 件。自粛営業を続ける店舗が多く、4 月の平均予約件数とほぼ変わらず安定していました。
- - 鍼灸院は、同様に前年対比 33% 減の 148 件で、4 月からの需要は維持されつつあるものの、前年の水準には遥かに及びません。
- - ヘアサロンは比較的影響を受けにくく、前年比 8% 減の 183 件。営業再開が顕著で、2 月のデータに対しても回復の兆しが見えてきました。
- - トレーニングスタジオでは、47% 減少し 226 件、エステティックサロンも 52% 減の 129 件と、休業要請が影響し、両業種は特に落ち込みが激しいことが分かりました。
- - ネイルサロンと まつ毛エクステサロンはそれぞれ 50% 減と 39% 減で、どちらも顧客需要が低迷している実情が反映されています。
業界全体の動向
2020 年 5 月には、全国の都道府県において緊急事態宣言が次第に解除されたものの、業界全般にわたって予約の回復は緩やかです。特に、リラクゼーションサロンやトレーニングスタジオは、他と比較しても厳しい状況が続いています。全体的に見れば、60%以上予約数が減少した業種は見られないものの、どの業種も厳しい戦いを強いられています。
ワンモアハンドの役割
『ワンモアハンド』は、癒し・ヘルスケア業界に特化した予約システムで、幅広いサービスを介して利用店舗の集客や情報共有をサポートしています。今回の調査結果からも、需要がある業種と需要が低迷している業種の差を数字で把握することができ、各業種の復活には何が必要かを考えるきっかけとなります。
今後、利用店舗は業種の特性に応じたマーケティング戦略を練り直し、回復を目指す必要があります。新型コロナウイルスがもたらした影響は一過性のものでは無く、今後も継続的な戦略変更や顧客獲得施策が求められることでしょう。
このように、ヘルスケア業界は苦境にありますが、前を向いて改善策を実行することが今後の合言葉となります。