出光興産とSource社の協業
2025-11-06 10:19:23

出光興産とSource社、宇宙市場向けソーラーアレイの共同開発開始

出光興産とSource Energyの戦略的提携



出光興産株式会社とアメリカのスタートアップ企業であるSource Energy Companyは、宇宙市場向けの新たなソーラーアレイの共同開発に関して覚書を交わし、協力関係を構築しました。出光興産は東京都千代田区に本社を置き、太陽電池の研究と開発に数十年の経験を持つエネルギー企業です。一方、Source社はコロラド州ロングモントに位置し、宇宙用ソーラーアレイの製造に特化した新興企業です。

この協業には、出光興産が持つCIGS(銅、インジウム、ガリウム、セレンの化合物半導体)という太陽電池技術と、Source社が誇る先進的なソーラーアレイ技術が組み合わされます。これにより、宇宙通信などに用いられる衛星機器向けの革新的な電源ソリューションを開発することを目的としています。最近、衛星通信の需要が急増し、宇宙産業は世界的に拡大しています。この協業は、宇宙市場における電源供給の安定性を強化する試みとして注目されています。

宇宙用ソーラーアレイの市場背景



宇宙における太陽電池の需要は、特に衛星通信の発展により急速に高まっています。軍事用途だけでなく、一般消費者向けの携帯機器でも利用される可能性があり、ビジネス市場においてもチェックが必要です。従来、宇宙で主に使用されてきたガリウムヒ素系の太陽電池は性能が高いものの、供給の不安定性が課題となっていました。これに対し、出光興産のCIGS太陽電池は、安定した供給を実現するための代替技術として注目されています。

出光のCIGS太陽電池は、高い放射線耐性と軽量性を兼ね備え、衛星の長寿命化と安定稼働を実現します。一般的なソーラーアレイは、放射線により出力が低下することを避けるために過大設計されていますが、出光の技術はこの問題を解決し、大幅な重量削減を可能にします。これにより、衛星製造コストも削減される見込みです。

出光興産とSource社の技術融合



Source社は、地上用太陽電池技術を活かしており、宇宙用太陽電池の製造にも成功を収めてきました。この協業により、出光興産のCIGS太陽電池技術の実用化に向けた開発と試験を共同で進める計画です。特に、放射線耐性が求められる新たな軌道ミッションに焦点を当てることで、両社は市場のニーズに応じた製品ラインの拡張を目指します。

出光興産の川口浩司氏は、「Source社とのパートナーシップにより、宇宙産業の革新を進めることができる」と語り、これが宇宙開発の持続可能性に寄与することを強調しました。一方、Source社のCEOフィリップ・ケラー氏は、「出光の技術は、我々の製品拡充に最適であり、信頼性ある衛星電源システムを提供するための鍵になる」と期待を寄せています。

今後、両社はこの戦略的提携を活かし、持続可能でレジリエントな宇宙開発に寄与していく考えです。宇宙市場での競争が激化する中、出光興産とSource社の協業がどのような成果をもたらすのか、今後の動向に注目です。


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会社情報

会社名
出光興産株式会社
住所
東京都千代田区大手町1-2-1
電話番号
03-3213-3115

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