住まいに悩む若者を支えるシェアハウス「サンカクハウス」
近年、家賃の高騰や社会の変化に伴い、住まいに困る若者が増えています。特に親を頼れない、ネットカフェに頼らざるを得ない若者たちに向けて、居住支援事業「サンカクハウス」が新たに4拠点に拡大しました。これは、少しでも多くの若者が安心して暮らし、自立の道を歩めるようにするための大きな一歩です。
シェアハウスの特徴
「サンカクハウス」は15歳から25歳の若者を対象としており、様々なサポートを提供しています。月額家賃は3万円、光熱費は必要に応じて8,000円程度で住むことが可能です。住まいの提供期間は基本的に1年間ですが、状況に応じて延長も可能です。
生活のサポート
入居者が生活費に困っている場合、初月の給料が入るまでの生活費を貸し出すサポートも行っています。また、所持金がない場合には食料の提供も行い、スタッフや仲間と一緒に調理して食事をする機会を設けることで、家事全般のスキルを養い、自立に向けた支援をしています。
仕事のサポート
入居者の中には、身分証がないために就職活動が困難な方もいます。そのため、身分証の手配や仕事探しの方法、面接対策まで幅広くサポートし、入居者の希望に耳を傾けながら自立を目指す手助けを行っています。スタッフとの信頼関係を築くことも重要な要素です。
拠点一覧
「サンカクハウス」は東京都内に4つの拠点を展開しています。
1.
サンカクハウス駒込
東京都北区西ヶ原、JR山手線駒込駅より徒歩5分、定員6名の男性専用シェアハウス。PS4やwifiが完備されています。
2.
サンカクハウス上中里
東京都北区上中里、東武東上線上中里駅から徒歩3分。定員10名で、広く綺麗な環境が整った物件です。
3.
サンカクハウス東池袋
東京都豊島区東池袋、東京メトロ有楽町線東池袋駅から徒歩3分。定員5名でDIYを通じて新しくなった内装が魅力です。
4.
サンカクハウス大山
東京都板橋区中丸町、東武東上線大山駅から徒歩7分。女性向けの唯一のシェアハウスとして運営されており、明るい日差しの入る開放的な空間です。
拠点拡大の背景
NPO法人サンカクシャは、親や身近な大人を頼れない若者に対して居場所づくりを行ってきました。新型コロナウイルスの影響で多くの若者が仕事を失い、住む場所を失うという事態が発生。これを受けて、シェアハウスの設立を決断し、2020年から駒込を皮切りに居住支援を開始しました。生じたニーズに応えるため、拠点を増やす必要性が高まりました。
その間、社会福祉法人中央共同募金会の助成金を活用し、さらには公益社団法人ユニバーサル志縁センターからも支援を受け、合計で4つの拠点の運営が実現しました。
イケア・ジャパンの協力
急速な拠点拡大には、家具の不足という課題も生じましたが、イケア・ジャパンからの寄付により、必要な家具を整えることができました。実際に入居者たちと共に家具選びを行い、家具を揃えることができたのは寄付先の協力による部分が大きいです。
サンカクシャの理念
サンカクシャは、親や大人を頼れない若者が孤立せず、自立できるように支援する団体です。「居場所」「住まい」「仕事」を柱にして、東京都内で200名以上の若者に対するサポートを行っています。この活動が、若者が社会との繋がりを得る重要な一歩になることを願っています。
公式HP:
https://www.sankakusha.or.jp/
所在地:〒170-0012東京都豊島区上池袋4-35-12
代表理事:荒井佑介