NECプラットフォームズは、持続可能な社会の構築に向けて、大月事業所においてボイラ装置の燃料を灯油から液化天然ガス(LNG)に変更しました。この取り組みは、2023年8月から稼働を開始しており、年間746トンのCO2排出量削減が見込まれています。
大月事業所の役割
大月事業所は、NECプラットフォームズの中で最大の規模を誇る7400平方メートルのクリーンルームを有し、光海底機器や光通信用機器の製造を行っています。これらの製品は国際的な情報ネットワーク社会に欠かせないものです。特にクリーンルームでは、厳しい温湿度管理が求められており、ボイラ装置から供給される蒸気が非常に重要な役割を果たしています。
再生可能エネルギーへのシフト
従来の灯油に代わるLNGの使用は、ただCO2の排出量を減少させるだけでなく、NOx(窒素酸化物)やSOx(硫黄酸化物)、微細なばいじんの排出も削減します。これにより、環境への負荷を大幅に低減することが可能となります。また、新たに導入した小型貫流ボイラは、特別な取り扱い資格を必要とせず、設備管理者の負担を軽減することにもつながります。
具体的な取り組み
LNGに転換することによって、エネルギーの消費コストの改善も期待できます。具体的には、蒸気配管の蒸気漏れ診断を行い、エネルギーの無駄を防ぐ仕組みを導入することで、トータルコストの削減を図ります。
この取り組みは、環境省から評価され、SHIFT事業に採択されました。これは、企業の脱炭素化に向けた先導的な取り組みを支援するための政府のプログラムです。
NECグループのビジョン
NECグループは、2040年までにCO2排出量を実質ゼロにすることを目指しており、その一環として大月事業所でも様々な環境負荷低減策を講じています。この取り組みは、単なるエネルギー管理だけではなく、環境に配慮した製品開発を通じて持続可能な社会の実現を図っています。
結論
NECプラットフォームズの大月事業所でのLNG転換は、企業の環境経営を模範するものであり、他の企業にも影響を与える可能性を秘めています。こうした先進的な営みは、企業が責任を持って未来を考える姿勢を示しており、是非とも注目していきたいところです。