半世紀ぶりの再起を果たした「SAKE DRESS」
かつての老舗酒蔵、森民酒造が新たな日本酒ブランド「SAKE DRESS」を発表しました。このプロジェクトは、独自の製法で醸し出される日本酒を通じ、日本酒の価値を再定義し、国内外にその魅力を広めることを目指しています。特に今回、クラウドファンディングで実施し、その目標金額を956%上回る2,870,800円を達成しました。これは、日本酒に対する人々の期待と関心が高まっている証です。
日本酒の新しい価値観
「SAKE DRESS」では、日本酒を精米歩合や原料だけでなく、地域の風土や蔵人の技術、さらにはその飲み方やデザインに基づく体験価値として再定義しています。国際経験豊富な人材が中心となり、世界の人々を魅了する日本酒を作り続ける志を持っています。
製法のこだわり
新ブランドのコンセプトは「薫る日本酒」。創業以来、受け継がれてきた信念をもとに、芳醇な香りが楽しめる日本酒を追求してきました。その一環として、二つのユニークな製法を用いた商品ラインも展開しています。
瓶燗(びんかん)
「瓶燗」は、瓶詰め後に行う火入れで、日本酒の品質を保つためのあっと驚くべき製法です。この製法は、機械を使わず手作業で丁寧に行われ、蔵内の選ばれた日本酒のみが対象となります。その結果、酒質は安定しつつ、フレッシュで丸みのある濃醇な味わいが実現します。
雫落(しずくおとし)
一方、「雫落」は、日本酒鑑評会でも用いられる特別な製法で、袋吊りによって一滴ずつ醸造されます。こちらの製法では、機械の圧力をかけず手作業で行うため、非常に繊細な口当たりを持つ酒が出来上がります。また、火入れが行われないことで、瓶内で生きる酵母により濃厚な味わいが時間とともに変化していき、飲むたび新たな体験を提供します。
新たなペアリング体験
「SAKE DRESS」は、岩手県釜石市のヤマキイチ商店が提供する「泳ぐホタテ」とのペアリングも提案しています。新鮮で大きなホタテと「SAKE DRESS」の日本酒の組み合わせは、地域の魅力を引き出した特別な体験となることでしょう。日本酒とホタテの調和には、東北の自然の恵みが込められています。
創業者の信念
このプロジェクトの背後には、株式会社モリタミの取締役である森將氏の強い意志があります。航空業界での長年の経験や、日本酒に対する真摯な思いを持つ氏は、今回の再起を通じて、日本酒の魅力を見直し、広めるための努力を惜しみません。彼の信念は、「価値あるものは、残り、広がり、人々を魅了する」です。
会社の概要
- - 会社名:株式会社モリタミ
- - 本社:宮城県仙台市太白区長町
- - 設立:大正13年(旧:森民酒造)
- - 資本金:3,000万円
- - 代表取締役:森信之
公式情報
自社ECサイトは1月中旬に先行予約を予定しており、今後の展開が非常に楽しみです。ぜひ、この新しい日本酒ブランドの登場をお見逃しなく。