大日本印刷とZeveroが協業しGHG排出量削減を支援する新サービスを発表

大日本印刷とZeveroの共同取り組み

大日本印刷株式会社（DNP）と株式会社Zeveroは、持続可能なエネルギーへの過渡期において、国内企業向けに温室効果ガス（GHG）排出量を削減する新しいサービスを提供するための協業を発表しました。この「DNPサプライヤーエンゲージメント支援サービス」は2025年7月29日に開始され、特にサプライチェーン全体のGHG排出管理に焦点を当てています。

協業の背景と課題

気候変動が深刻化する中、企業におけるGHG排出量削減の必要性は増しており、特にScope3（サプライチェーン全体の排出量）の管理が重要視されています。しかし、新たな取り組みに対してはデータ収集の難しさや、業界平均値を用いることで個々の企業の削減効果が見えにくくなるなどの課題が存在しました。これに対処するため、DNPとZeveroは各社の強みを生かし、共同でサービスを開発することになりました。

サービスの特長

このサービスは、ZeveroのGHG削減プログラムを日本の企業に最適化し、業界のリーダーであるアンカー企業に対して、効果的なScope3削減策を提案します。具体的には、原材料に関連する排出量に焦点を当て、サプライヤーとの連携を強化することで削減を支援します。

DNPは企業からのデータを受け取った後、ヒアリングや初期設計を行い、サプライヤーの研修を実施します。一方、Zeveroは排出量の計測や削減プログラムを設計し、全体の支援を行います。

サプライヤーとの連携強化

DNPとZeveroは、サプライヤーがアンカー企業と共に目指す目標を持つためのサポートを充実させています。これには研修や説明会を通じた教育的な取り組みが含まれ、サプライヤーが自らの排出量を計測したり、削減計画を立案したりできるよう支援していきます。また、情報提供や持続可能な体制の構築に向けたフォローアップも行います。

GHG排出量削減のフロー

このサービスにおける取り組みは、2つのフェーズに分かれています。第1フェーズでは、サプライヤーが持つデータを分析し、どの要因がGHG排出量をどれだけ減らすことができるかを可視化します。重点的に削減すべきポイントを特定し、サプライヤーに対して計画を提案します。

第2フェーズでは、実際の削減施策を展開し、データをもとに施策の効果を検証します。特に削減が必要な項目に対しての提案や、実行後の評価を繰り返すことで、効率的にGHG排出量削減を実現します。

今後の展開

DNPとZeveroは、サービスを多様な業界に展開し、サプライチェーン全体でのGHG排出量削減を促進するだけでなく、企業のブランド価値向上にも寄与していく計画を立てています。持続可能な未来に向けて、企業が一丸となって取り組む姿勢が大切です。

この新しい協業を通じて、DNPとZeveroは環境負荷低減に向けた重要な一歩を踏み出しました。今後、具体的な行動がどのように進展するのか、目が離せません。