新型ピッキングアシストロボットが物流現場を変える
物流業界の変革を象徴する存在として、ラピュタロボティクスのピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR大容量モデル」が、神奈川県横浜市のケイヒン配送株式会社に導入されました。このロボットは、従来の属人的なオペレーションから脱却し、効率的な出荷作業を可能にするための強力なツールです。
導入背景
ケイヒン配送の横浜商品センターでは、長年にわたりベテランスタッフのノウハウに頼りきりの運用が続いていました。しかし、急激な人手不足が進行し、新人やスポットワーカーの即戦力化が求められる時代に突入。それに伴い、出荷作業の負担は増大し、現場オペレーションの効率化が急務となっていました。
このような課題に対処するため、短期間でのPoC(概念実証)や生産性シミュレーションを経て、ラピュタPA-AMR大容量モデルの導入が決定されました。これにより、業務の標準化が進むことが期待されています。
ラピュタPA-AMR大容量モデルの特長
1. リストスキャン方式による効率化
新たに導入されたロボットでは、事前に印刷された帳票のバーコードをスキャンすることで、作業の柔軟性が向上。作業順序を瞬時にロボットに伝えられ、後からの荷物との照合作業も不要となりました。これにより、作業の手戻りが大幅に削減され、オペレーションの効率が飛躍的に向上しました。
2. マルチオーダーピッキングの実現
ラピュタPA-AMR大容量モデルは、30Lオリコンを4つ搭載可能で、1オーダー分ずつをピッキングできます。従来の方式では1つのオリコンに複数オーダーをまとめていましたが、この新しいアプローチにより、4間口での同時進行が可能になり、移動距離が大幅に減少。これが作業時間の短縮につながります。
3. 生産性2倍以上を目指す
マルチオーダーピッキングと歩行数削減の組み合わせにより、生産性は従来の2倍以上に引き上げるという目標が掲げられています。この取り組みは、物流業界で深刻化している人手不足の解消に役立ちつつ、安定した出荷作業を確保するものです。また、導入後も定期的なデータ分析を行いながら、継続的な業務改善を実施しています。
ケイヒン配送の声
ケイヒン配送の若尾明弘リーダーは、「現場作業の効率化と属人的作業からの脱却が当社にとって重要でした。このロボットにより、新人やスポットワーカーでも即戦力として活躍できる環境が整えばと期待しています」と語ります。
また、猪股真澄サブリーダーは、「従来の人作業では教育コストや生産性の頭打ち感がありました。ラピュタPA-AMRの導入により、物流現場の全体的な底上げが可能になりました」とその効果を実感しています。
今後の展望
ケイヒン配送は、今後もラピュタロボティクスと協力し、ラピュタPA-AMR大容量モデルを活用して物流に関するさまざまな課題に挑戦し続ける意向です。これにより、業界全体の生産性向上と人材の活用方法が大きく変わることが期待されます。
会社情報
所在地: 横浜市神奈川区千若町3-1
代表者: 代表取締役社長 関本 篤弘
事業内容: 物流センター事業、配送管理事業、トラック運送事業
URL:
ケイヒン配送株式会社
東京都江東区に本社を置くラピュタロボティクスは、チューリッヒ工科大学発のベンチャー企業で、次世代のロボットソリューションを提供しています。革新技術を駆使し、多様な物流課題を解決するための製品を開発・提供し続けています。