退職後もつながる新たな価値創出
SCSK株式会社が新たに構築した「SCSK Alumni Network」は、退職者との関係構築を目指した画期的な取り組みです。このネットワークの設立は、退職者が持つ知識や経験を活用し、企業とアルムナイ、そしてアルムナイ同士の関係を深めることを狙いとしています。
企業理念と背景
SCSKは「夢ある未来を、共に創る」というビジョンを掲げており、その実現に向けて「人を大切にします」という行動指針を明確にしています。IT業界全体が急速に変化している中で、社員ひとりひとりの成長ぶりを尊重する方針を貫いてきました。しかし、IT業界特有の人材流動化や新しい技術への対応が進む中、SCSKは退職者(アルムナイ)との関係構築が課題であることを認識しました。これまでアルムナイとの交流は主に個人間の繋がりに頼っており、体系的な関係構築ができていなかったのです。
アルムナイの価値
そこでSCSKは、アルムナイを単なる退職者とするのではなく、企業にとっての貴重な資源として認識し、その知見を企業の成長に活かすためのプラットフォームを作りました。つまり、アルムナイは「経験と知見を持つ人材」として位置づけられるのです。この視点を持つことで、退職後もSCSKに関与してもらい、相互に刺激し合う関係を築くことが目的としています。
ネットワークの内容と機能
「SCSK Alumni Network」は、社員が退職後もSCSKと繋がりを持つことができる場を提供するものです。このネットワークを通じて、アルムナイが企業と繋がり、さらにはアルムナイ同士が情報交換を行うことが可能になります。これにより、アルムナイからの現役社員へのキャリア支援や人材育成に繋がる新たな価値が生み出されるのです。
このプラットフォームは、退職者がSCSKにとどまっている間に培ったつながりを活かし、ビジネスの発展や新しい機会創出に貢献する仕組みとして機能します。
導入背景と実績
本サービスは、株式会社ハッカズークが提供する『オフィシャル・アルムナイ』を活用し、シェアNo.1のアルムナイ専門サービスとして知られています。業界内ではトヨタ自動車や三菱商事なども導入事例として挙げられており、企業とアルムナイの有効な関係を構築するためのノウハウが蓄積されています。
今後の展望
SCSKのアルムナイネットワークが果たす役割は重要です。特にIT業界における変革が進む中で、その柔軟性や適応力が求められています。 SCSKは、この機会を活かし、アルムナイとの絆を深め、新たな経営の可能性を探求することで、さらなる飛躍を目指します。退職した社員も、会社との関係を途切れさせず、互いに成長し続けることが期待されています。
このネットワークは、社員一人ひとりの可能性を引き出す貴重なプラットフォームとなることでしょう。何より、こうした試みがIT業界全体の人材流動化を変革し得る可能性を秘めていると言えます。