岡本祐季の個展「Butterfly Effect」の開催
広島県で活動する鉄装飾家アーティスト、岡本祐季が9年ぶりに個展「Butterfly Effect」を2024年12月12日から18日まで福屋八丁堀本店7階美術画廊で開催します。この個展は岡本が弟子入りしてから30年、初の展示会から20年を迎えるにあたっての特別なイベントです。「小さな羽ばたき」をテーマにし、広島の地で育まれた鍛冶の文化と技術を未来へつなげることを願っています。岡本自身、30年前に鍛冶の道を志して以来、たくさんの困難を乗り越えてきました。
小さな羽ばたきの歴史
岡本は証券会社に勤務していた中で、鉄製のシャンデリアに感動し、思い切って鍛冶の世界に飛び込みました。最初は周囲の反対も多く、女性の鍛冶職人は珍しい存在と言われていました。しかし、諦めずに弟子入りを果たし、厳しい修行を経て、自らの作品を世に送り出せるようになりました。たとえば、2022年には広島市立安佐市民病院のエントランスホールに7メートルの大型オブジェを制作し、地域への貢献を実現しました。
技術の継承と未来への願い
日本の伝統的な鍛冶技術は、今やプレス機に取って代わられつつあります。その中で、岡本は手作業を重視し、視覚的美しさだけでなく、広島の歴史と文化を反映させた作品づくりを心がけています。広島市での展示会は、地域の技術と文化を未来に継承するうえで重要な意味を持っています。岡本は「鉄材を使用して、繊細で軽やかな装飾品を作り出すことが大切だ」と語り、その技術を次の世代へとリレーしていくことに努めています。
30年の集大成と未来へ
今回の個展は、9年前に宮島の老舗旅館「岩惣」で開催した展示会以来のものであり、岡本にとって非常に重要なイベントです。作品には、普段の活動から得たインスピレーションが凝縮されており、来場者にとっても新たな発見や感動があることを期待しています。「蝶の羽ばたき系列」というテーマのもと、岡本自身の歩みや、技術の継承、地域文化への貢献が込められた作品が約35点展示される予定です。
岡本は来場された方々が、この展示を通じて自らの未来へ向かう小さなきっかけを得ることができることを心から願っています。是非、広島の地で岡本の最新の作品を体感し、その魅力に触れてみてはいかがでしょうか。
開催概要
- - イベント名: 岡本祐季展「Butterfly Effect ~バタフライエフェクトのその先に」
- - 会期: 2024年12月12日(木)~2024年12月18日(水)
- - 時間: 10時30分~19時30分(最終日16時閉場)
- - 会場: 福屋八丁堀本店 7階美術画廊
- - 所在地: 〒730-8548 広島市中区胡町6-26
- - 内容: 鍛造による鉄作品約35点
岡本の情熱と思いが詰まった展示会にぜひお越しください。