子どもと母の未来を守るために
株式会社nonat(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:伊藤敬佑)は、岐阜大学と連携し、周産期医療における深層学習を用いた臨床研究を始めます。この研究は、妊婦の生体情報と胎児からのシグナルとの関係を分析し、早産や死産のリスクを予測する手助けを目指します。
早産・死産の課題
早産や死産は、母親の年齢や感染症、遺伝子異常など多岐にわたる原因がありますが、なかには明確に特定できないリスクファクターも存在します。世界規模でみると、全出産の約10%が早産との統計がある一方、日本においては高齢出産の増加などにより、今後さらに増加が予測されています。加えて、早産児は成人後に生活習慣病を発症するリスクが高まるとされ、医療経済的な観点からもその影響は大きいです。
日本では、妊娠22週以降の死産の数が5歳以下の子どもの全死亡数を上回る現状もあり、早産と死産は深刻な社会問題です。しかし、現在の医療では正確な予測や有効な介入方法が限られるため、専門家間でも意見が分かれることがあります。
深層学習による新たな可能性
この研究では、深層学習の技術を活用することで、母親の生体情報をもとに胎児からの生体シグナルとの関連性を解析します。このアルゴリズムの開発により、妊婦が病院外で自己の状態を客観的に把握できるようになることを目指します。
具体的には、妊娠中の女性が、自身の主観に頼ることなく、子宮内環境の客観的な指標を得ることが可能になるとされています。こうすることで、医療従事者はより信頼性の高い情報をもとに早期の介入を行うことができ、さらには助産師とのコミュニケーションも円滑になることが期待されます。
今後の展開と展望
nonatは、この研究が成功を収めることで、周産期医療の向上に寄与し、国際的にも評価される成果を生み出せると考えています。このプロジェクトの成果や関連する知的財産は、将来的な商品開発にも生かされる計画です。
会社紹介
nonatは医学的知見を基に、イノベーションを通じて早産や流産などの社会課題に取り組み続けています。2023年の創業以来、特許の出願を済ませ、医療機器の開発を進めています。私たちの目指す未来には、妊娠中の女性が安心して過ごせる環境があると信じています。非対面でも的確な情報が得られることで、より多くの家庭が子どもを迎え入れることができるのです。