企業のイノベーション推進をサポートするISO56001の対訳版が登場

イノベーション推進のための国際規格『ISO56001』

一般財団法人日本規格協会は、2025年4月15日に、イノベーションマネジメントシステムに関する国際認証規格『ISO 56001:2024』の英日対訳版をリリースしました。この規格は、企業がイノベーションを育成し、経営に活かすためのガイドラインを提供します。

1. イノベーションが求められる背景

近年、AIやビッグデータといった新技術の導入が進み、ビジネス環境は急速に変化しています。このような時代においては、企業が競争力を維持するために、既存のビジネスモデルを変革し、生産性を向上させる必要があります。そこで求められるのが、組織におけるイノベーションです。

『ISO 56001』は、イノベーションマネジメントシステムを確立するためのルールや手順を示しており、企業がどのようにイノベーションを促進し、持続可能な成長を実現するかを示したフレームワークです。この規格に従うことで、企業は組織内外のアイデアを活用しやすくなります。

2. 規格の内容と価格

『ISO 56001:2024』の英語版は税抜価格で25,410円、対訳版は45,738円で販売されています。後者はA4サイズで68ページの内容となっており、より詳細にイノベーションマネジメントの要件を説明しています。また、イノベーションに必要な用語や基本的な概念を解説した『ISO 56000:2025』もあり、その価格は29,837円です。

3. JIS規格との関連性

なお、『ISO 56002』に基づく日本独自の規格「JIS Q 56002」も同時に策定されており、こちらはイノベーションのマネジメントを全ての組織で実行するための手引を提供します。この規格は、イノベーションを実現するために必要な要素を網羅し、特に現代のビジネス環境において重要な役割を果たしています。

4. 組織文化を根付かせるために

イノベーションは単なる技術の導入だけでは実現できません。『ISO 56002』を活用して、イノベーションを推進する文化を組織内に根付かせることがこれからの企業に求められます。これに関連する書籍も多く出版されており、特に『『わかりやすいイノベーション・マネジメントシステム』』では、IMSの基本原則をわかりやすく解説しています。