ビーキャップが隈研吾建築都市設計事務所に「Beacapp Here」を導入
株式会社ビーキャップ(東京都港区、代表取締役社長 岡村 正太)が提供する屋内位置情報サービス「Beacapp Here」が、隈研吾建築都市設計事務所に導入されました。これは、オフィスの可視化を通じてコミュニケーションを活性化するだけでなく、空間と人の新たな関係性を模索するための重要な一歩となります。これを受けて、隈研吾事務所の取締役である隈太一氏と、ビーキャップの岡村正太氏による対談形式で、新しい建築設計とテクノロジーの融合について語ります。
導入背景:自然な居場所把握
隈研吾建築都市設計事務所は、東京・青山に複数の拠点を持ち、リモートワークも活用しています。このため、スタッフの居場所を把握することが難しく、導入検討段階では「複雑な操作が必要なツールは使われなくなる可能性がある」という懸念もありました。そこで、ビーキャップの「Beacapp Here」は、自動的に位置情報を検知し、業務の流れを妨げない仕組みが評判を呼び、導入に踏み切りました。実際に他社の運用事例を見学できたことも安心要因となり、具体的なビジョンが描けたとのことです。
活用効果:Teamsとの連携とコミュニケーションの促進
導入された「Beacapp Here」は、Microsoft Teamsと連携し、チームメンバーが現在どのフロアにいるかを簡単に確認できるようになりました。これにより、ちょっとした用事でも気軽に声をかけることができ、自然なコミュニケーションが育まれる環境が整いました。さらに、外国人スタッフが多いため、顔と名前が一致しにくいことがありましたが、プロフィール機能を活用することでそのギャップも解消されています。
見える化の副次効果:情報の可視化
導入後、社員があまり把握できていなかった防災グッズの設置場所などの情報も、マップ上で可視化し共有できるようになりました。メールなどで伝えられても忘れられがちな情報が、実際の空間と重ねて表示されることで、必要な時に直感的に確認できるようになります。この「空間に情報を重ねる」発想は、Googleマップの屋外情報の視覚的補完のように、室内空間でも新たな利活用が期待できると高評価を得ています。
空間活用の未来:AIとの連動
ビーキャップは2025年春から、行動データをAIが分析し、空間の課題を抽出し提案する「AI WORK ENGINE」を提供予定です。このツールは「交流が少ない」「稼働率に偏りがある」といった見えづらい課題をAIが捉え、行動の指針を明確にする役割を担います。このビジョンは、建築設計や空間戦略においても新たな可能性を拓くものであり、実際の使用状況をリアルタイムで把握し、より良い空間作りをサポートします。
まとめ
ビーキャップが描く未来は、単に位置情報サービスを超えて、建築設計の方法論にも影響を与えています。空間の“リアル”を捉え、それを未来のために活用することで、これからも現場とともに進化を続けていくことが期待されます。具体的な導入例に基づくこの取り組みは、他の企業や設計事務所にとっても示唆に富んだものになるでしょう。
Beacapp Hereの詳細
Beacapp Hereは、ビーコンとスマートフォンを用いて、リアルタイムに人や物の動きを可視化する屋内位置情報サービスです。このシステムは、オフィスや工場、病院など多岐にわたる「働く場」に対応し、空間の効率的な活用と業務改善を実現します。詳しくは、ビーキャップの公式サイトをご覧ください。