2024年度タカシマヤ美術賞受賞者と助成団体の発表
2024年11月11日に行われた公益信託タカシマヤ文化基金運営委員会において、第35回(2024年度)タカシマヤ美術賞の受賞者と助成団体が発表されました。受賞者は以下の通りです。
タカシマヤ美術賞受賞者
- - 宮田彩加(みやた・さやか)さん: テキスタイル作品において、手刺繍やミシン刺繍を駆使し、独自の技法から生まれる表現が評価されました。鮮やかな色彩を駆使した作品で、強烈な印象を残す実験的な制作が特徴です。
- - 鈴木ヒラク(すずき・ひらく)さん: 平面、彫刻、映像、パフォーマンスなど多岐にわたる作品を手掛け、ドローイングの領域を広げる活動が評価されています。国内外での活躍が注目されています。
- - 持田敦子(もちだ・あつこ)さん: 既存の空間に異物を挿入する独特なインスタレーションで表現の可能性を追求しています。常に新しい視点を取り入れた作品が高く評価されています。
団体助成の受給団体
また、団体助成先には以下の3団体が選ばれました。
1. 名古屋市美術館
- 愛知県名古屋市
- 20世紀以降の美術を扱う美術館として多彩なコレクションを有し、関連資料の調査と公開を行います。
2. 宇都宮美術館
- 栃木県宇都宮市
- フランス近代の宗教とライシテをテーマにした企画展の開催に向けたシンポジウムを実施します。
3. デザイン史学研究会
- 東京都練馬区
- 戦後80年を祝うシンポジウムにて、平和の意義とデザインの関わりを議論する企画を進めます。
タカシマヤ文化基金の意義
タカシマヤ文化基金は、1990年から新鋭の作家や文化活動を支援するための助成を行っており、今年で35回目となります。これまでに94名の作家と75団体への助成を行い、瞬発的なクリエイティビティを促進してきました。受賞者は、今後の活動に対して助成金200万円を受け取り、さらなる飛躍が期待されます。
贈呈式は2025年1月27日に予定されており、若手美術家の活躍を引き続き見守っていきたいと思います。タカシマヤ文化基金は、歴史的背景を有する高島屋の取り組みとして、美術界において重要な役割を果たし続けることでしょう。これからの文化活動に対する期待も込めて、注目していきたいと思います。
受賞者の思い
受賞者たちは、この結果に対する喜びと共に、今後の活動に向けた決意を新たにしています。特に新鋭の作家たちが自らの創造性をさらに発揮できる環境を整えていくことが重要です。このような制度が存在することで、次世代のアーティストたちが大きな夢を描き、実現できる場を持つことができるのです。
タカシマヤ文化基金の活動により、今後も新たな才能が開花し、文化の発展に寄与していくことを期待しています。