子どもたちに生きる場所を──Heart for kidsの挑戦
高知県香南市に拠点を置くHeart for kids合同会社が、不登校や引きこもりの子どもたちのために、支援の手を広げようとクラウドファンディングを立ち上げました。このプロジェクトは、共同生活を通じて彼らの社会参加を促進するための古民家購入を目的としています。
直面する社会問題
日本には147万人の引きこもりが存在し、特に不登校の子どもは70万人以上にも上ります。これらの子どもたちは、物理的な居場所だけでなく、心の居場所も失ってしまっている場合が多いです。最近の調査では、2022年度の不登校児童生徒数が29万人を超え、10年前の約2.5倍にまで増加しています。このような状況では、家庭内では問題解決が難しく、孤立した環境の中で希望を見失ってしまうケースが増えているのです。
Heart for kidsの取り組み
Heart for kidsの代表、小見山誠氏は「家庭の悩みは深刻で、多くの子どもたちが支援を必要としています。私たちが介入し、彼らが社会と関わりを持つ機会を提供することが重要です」と話します。彼らの活動はただの居場所の提供に留まらず、共同生活や就労体験を通じて「役割」を見つけることに重点を置いています。
彼らは現在、高知県内の一軒家を借りて、不登校や引きこもりの子どもたちと共に生活し、小さなカフェを運営しています。しかし、居場所を求める声が年々増加する中で、現在の運営規模では間に合わなくなっているのが現実です。
子どもたちの成長
この団体で生活している子どもたちは、さまざまな成果を上げています。昨年には子どもたち自身が企画した花火大会が成功を収めるなど、主体的な活動が行われています。一人のお母さんからは「息子は共同生活を通じて視野が広がり、たくましく成長している」との声が寄せられています。
クラウドファンディングの目的
このクラウドファンディングでは、古民家の購入資金を集め、子どもたちが安心して過ごせる環境を整えることを目指しています。集まった資金は、設備費や人件費、広報活動などに使用される予定です。2026年1月末までに物件を決定し、2月からは入居希望者向けの説明会を実施する計画です。子どもたちにとっての「生き場所」を創出するため、日常生活を通じて笑顔と未来を取り戻せる拠点を目指しています。
まとめ
Heart for kidsは、不登校や引きこもりの子どもたちが再び社会とつながり、自分の役割を見つけられるよう支援を行っています。このクラウドファンディングを通じて、多くの支援者が集まり、未来を自ら切り開く子どもたちの姿が拡がることを願っています。
詳しくは公式サイトやクラウドファンディングページをご覧ください。
公式サイト
クラウドファンディングURL