デジタル時代の子育てを考える講演会が大牟田市で開催
アディーレ法律事務所の社会貢献活動の一環として、2025年1月21日、大牟田市立宮原中学校で「どうする?デジタル時代の子育てスマホ・ネットとの上手な付き合い方」という講演が行われました。このセッションは、新1年生およびその保護者190名を対象にしており、長井健一弁護士が講師を務めました。その目的は、スマートフォンやインターネットの利用におけるトラブルを未然に防ぐための知識と理解を深めることです。
現在の課題と講演の背景
近年、スマートフォンやSNSの普及により、子どもたちを取り巻く環境は大きく変わっています。自分以外の誰かの情報を簡単に発信できる一方で、いじめや誹謗中傷といったトラブルも増えています。今回の講演は、福岡県大牟田市の家庭教育支援事業からの依頼を受けて実施され、講師の長井弁護士は参加者に向けて、正しい使い方とトラブルを防ぐための法的観点からの見解を提供しました。
ネットモラルと大切なルール
講演では、長井弁護士がネット上での情報のやり取りに必要なルール、つまり「ネットモラル」についても触れました。彼は、次のような基本的なルールを提示しました。
- - 他人が嫌がることをしない・言わない
- - 不審なサイトには近寄らない
これらは現実社会でも大切にされているルールです。長井弁護士は特に、写真や動画を撮影する際には事前に「撮影していいのか?」を確認するべきだと強調しました。
増加するネットいじめへの警鐘
講演中、長井弁護士はネットいじめの深刻化を訴えました。一例として、誹謗中傷が特定の個人に対し集中的に行われるケースや、他人になりすまして攻撃を行う事例が紹介されました。さらに、過去の裁判の事例を引き合いに出し、加害者が法的に重い責任を負う可能性を警告しました。彼は「言葉の暴力がどれだけ人を傷つけるかを忘れないでください」と強調しました。
家庭でのルール作りの重要性
保護者向けには、スマートフォンのトラブルの一因となる高額課金や生活習慣の乱れといった問題についても言及されました。長井弁護士は、家庭内で共同の使用ルールを設定することを提案し、日々のスマホ利用をどのように管理していくかを話し合うことの重要性を述べました。具体的には、使用時間やアクセス可能なサイトの決定、課金の上限を家族全体で話し合う必要性を理解してもらうことが重要だとし、新たなルール作りを促進しました。
参加者からの反響
講演の終わりに、参加者からは家でのスマホ利用規則が薄れていたことに気づき、「今一度、家庭でのルール作りが必要だと感じた」との感想が寄せられました。長井弁護士も、参加者が真剣に話を聞いてくれたことに感謝の意を表し、デジタル時代における子育ての重要性を再認識してもらいたいと述べました。
今後もアディーレ法律事務所は、法的な知識を広めるためのセミナー開催や学生向けの職場体験の受け入れを通じて、地域社会の役に立つ活動を続けていく考えです。