会津若松市の薬局がユースエール認定を取得
福島県会津若松市に拠点を置く会喜地域薬局グループが、株式会社薬樹を通じて「ユースエール認定」を取得したことが話題になっています。この認定は、若者の雇用促進法に基づくもので、雇用管理において優れた実績を持つ企業に与えられるものです。企業として若者の育成と採用に取り組む姿勢が評価された結果、福島県内で69社目、会津若松市内で6社目の認定を受けたということです。
どのような取り組みが評価されたのか?
確かな数値実績
まず、ユースエール認定を通じて明らかになったのは同社の高い有給休暇の取得率です。年平均取得日数は14.3日、消化率は81%に達しています。また、月平均での所定外労働時間はわずか7.3時間に抑えられており、働きやすい環境が整えられています。
若者支援の具体例
株式会社薬樹では、若者が安心して働くことができるよう、さまざまな支援を行っています。例えば、新入社員研修プログラムでは、週一回の集合研修とメンターによるOJTが実施され、個々のスキルに応じた学習の機会が用意されています。また、全スタッフが利用できるオンラインカウンセリングサービスも導入されており、気軽に外部の専門家と相談できる環境が整っています。
継続的な学習も重視されており、隔月で行われる全体勉強会や毎月の薬剤師勉強会が開催されています。加えて、資格取得や興味のある分野に対する学習費用の補助も行われており、スタッフが自身のキャリアを自由に広げられるサポートが充実しています。
在籍型出向研修「マワレ」
特にユニークなのが、他社との業務提携を通じた在籍型出向研修制度「マワレ」です。この制度を利用することで、希望する社員は他の薬局で業務を体験することができ、異なる環境での経験を通じて、より広い視野を持てるようになります。
労働環境の整備
会喜では、労働環境の管理にも力を入れています。時間外労働の抑制には変形労働時間制を採用し、スタッフが希望する休暇を考慮に入れたフレキシブルなシフト調整を行うことで、働きやすさを追求しています。具体的には、月に2日間の希望休をシフトに反映させる制度があります。また、勤怠管理には「king of time」を用いており、時間外勤務が30時間を超えた場合には調整が行われる仕組みです。
年次有給休暇の取得促進も行われており、半期ごとに「ファン・バケーション」と題した取り組みを実施。取得可能な枠を職種別に提示し、希望者にはスムーズに取得できるよう配慮されています。
代表のコメント
2025年5月19日に行われた認定通知書の交付式で、代表取締役である馬場祐樹氏は、地域医療の専門家としての役割を果たすための持続可能な運営の重要性について語りました。「スタッフが働きやすい環境を提供することで、地域の医療に貢献し、より良いサービスを患者様に届けていきたい」との言葉は、決意の表れでした。
まとめ
会喜地域薬局グループが行うこれらの取り組みは、若者の雇用を促進するだけでなく、地域医療の発展にも寄与するものです。この認定を契機に、さらに多くの企業が若者支援に乗り出すことが期待されます。
今後も会喜が地域に根差した薬局としての役割を果たしつつ、スタッフのキャリアと地域医療の質の向上を両立させることに注目していきたいと思います。