成長産業を支える人材育成の重要性:『月刊先端教育』2024年8月号が注目を集める理由
社会人向け専門職大学院の事業構想大学院大学と社会構想大学院大学を運営する学校法人先端教育機構が発行する教育専門誌「月刊先端教育」の2024年8月号が7月1日に発売されました。
今号の特集は、
DX、GX、健康医療、観光産業といった成長分野における人材育成に焦点を当てています。政府が発表した「骨太の方針2024」では、これらの分野への戦略的な投資が打ち出されており、今後ますます重要性を増していくことは間違いありません。
しかし、成長産業の多くは人材不足に悩まされています。人材不足は、企業の成長を阻害するだけでなく、社会全体の活性化にも影響を与えます。そのため、
リスキリングやリカレント教育など、人材育成の重要性が叫ばれています。
本特集では、様々な分野の専門家たちが、成長産業における人材育成の現状や課題、そして具体的な取り組み事例について解説しています。
特集1:DX、GX、健康医療、観光産業を牽引 成長分野の人材育成
- 労働移動を妨げる3つの要因、リカレント教育を促進する制度改革を
株式会社日本総合研究所の安井洋輔氏は、成長産業への労働移動を妨げる要因として、1. 職業情報の不足、2. リカレント教育に対する支援不足、3. メンバーシップ型雇用を挙げ、制度改革の必要性を訴えています。
- 「知の交差」する拠点として半導体産業の未来を担う人材を育成
福岡半導体リスキリングセンターの井上弘士氏は、半導体産業の急速な技術革新に対応できる人材育成の必要性を強調。同センターでは、受講生同士の交流を通じて「知の交差」を生み出し、人材育成の加速を目指しています。
- 産学連携で教育プログラムを開発 産業界をリードする量子人材を育成
沖縄科学技術大学院大学(OIST)の根本香絵氏は、産学連携による量子技術分野の教育プログラム開発について紹介。OISTは、量子コンピューティングや量子センシングなど、最先端の技術を駆使した人材育成に取り組んでいます。
- バイオものづくり技術者を育成し、持続可能な社会に貢献
大阪工業大学の長森英二氏は、バイオテクノロジー分野における人材育成の重要性を訴え、持続可能な社会の実現に向けて、バイオものづくり技術者の育成に取り組む同大学の取り組みを紹介します。
- 「未病」の新たな領域を開拓し、次世代のヘルスイノベーターを育成
神奈川県立保健福祉大学の鄭雄一氏は、健康医療分野における「未病」という新たな領域に着目。ヘルスイノベーション研究科では、予防医療や健康増進を担う人材育成に取り組んでいます。
特集2:変わる学校、変わる働き方
文部科学省の調査によると、全国の学校で深刻な教師不足が問題となっています。政府は、働き方改革の加速化、処遇改善、指導・運営体制の充実など、教師不足解消に向けた取り組みを進めています。
- 「活き活き×やりがい職場調査」で組織を「見える化」し、対話を促す
信州大学の荒井英治郎氏は、教職員の働き方改革を促進するため、組織の現状を「見える化」する「活き活き×やりがい職場調査」を紹介。調査結果に基づいた改善策や教職員間の対話促進の重要性を指摘しています。
- 大規模調査からみる学校現場の今 自腹からの解放への道筋とは?
千葉工業大学の福嶋尚子氏は、学校現場における課題を明らかにするための大規模調査を実施。教職員の負担軽減や待遇改善に向けた取り組みについて考察しています。
- 初任給30万円の新卒募集開始 教員の処遇や働きやすさの改善を
青楓館の岡内大晟氏は、教員の処遇改善や働き方改革の必要性を訴え、同校における取り組みを紹介。初任給30万円という高い待遇で、優秀な人材の確保を目指しています。
地域✕教育イノベーション:山梨県
山梨県では、独自の少人数教育や探究的な学びを推進する教育行政、地域を牽引するリーダー人材の育成を進める大学、起業家の育成や新しい働き方を模索する民間企業など、教育・人材育成の取り組みが活発に行われています。
- 全ての子どもたちの可能性を引き出す
山梨県教育委員会の降籏友宏氏は、山梨県の教育行政の取り組みについて解説。全ての子どもたちの可能性を引き出すための教育環境づくりに力を入れています。
- 広い視野を持つ「世界の人材」を養成
山梨大学の中村和彦氏は、グローバルな視点を持った人材育成の重要性を強調し、山梨大学における取り組みについて紹介しています。
- 「学びの山梨モデル」の確立を目指す
山梨県立大学のスギヤマ・アユム氏は、山梨県における教育モデルの確立を目指し、地域連携や人材育成に力を入れています。
- 独自の農村起業家育成スクールを展開
NPO法人えがおつなげての曽根原久司氏は、農村地域の活性化を目指した起業家育成スクールについて紹介。地域課題の解決に貢献する人材育成に取り組んでいます。
その他注目、連載記事
- 巻頭言:不確実性に対応できる人と組織が求められる
株式会社レクターの広木大地氏は、変化の激しい現代社会において、不確実性に対応できる人材育成の重要性を訴えています。
- フロントランナーの構想と実践:教育と福祉を支える専門家 対人支援職ペダゴーの育成と普及へ
一般社団法人ペダゴージャパンの工藤敬子氏は、対人支援職ペダゴーの育成と普及に向けた取り組みについて紹介しています。
- ≪新連載≫ 新世紀の学び舎:日本初の全寮制小学校/神石インターナショナルスクール
本誌では、教育界の革新的な取り組みを紹介する新連載もスタート。第1回は、日本初の全寮制小学校「神石インターナショナルスクール」を取り上げています。
「月刊先端教育」2024年8月号は、教育機関、企業、個人にとって有益な情報が満載です。ぜひ、書店またはAmazonにてお買い求めください。