男性育休の取得が進展も女性管理職は依然厳しい状況
株式会社エフペリが提供する企業分析プラットフォーム「Career Reveal」は、2025年期に向けた人的資本に関する主要な指標を調査し、結果を明らかにしました。この調査は、Career Revealに登録された3,802社を対象に行われ、特に男性の育児休業取得や女性の管理職比率、男女間の賃金差に焦点が当てられています。
調査概要
このたびの調査では、男性の育休取得率が過去2年間で大きな改善を見せたものの、女性の管理職比率と男女賃金差の改善は非常に小幅にとどまる結果となりました。具体的には、男性の育休取得率が中央値で
75.0%という結果を示し、2年間で
+27.2ptの伸びを記録しました。この背景には、企業における育児支援制度が整備されつつあることが伺えます。
一方、女性管理職の比率は、中央値で
8.6%という結果になり、わずか
+1.5ptの改善に留まっていることが明らかになりました。男女賃金差についても、中央値が
69.5%と、改善幅は
+1.4ptにとどまっています。これらの結果は、制度の利用が広がる一方で、企業文化や組織構造の変化には時間が必要であることを示唆しています。
企業規模による開示格差
調査結果には、企業の規模による「開示格差」も見られます。売上1兆円を超える大企業では90.7%が3項目すべてを開示しているのに対し、売上100億円未満の企業ではその割合が31.0%にとどまるなど、規模が小さい企業ほど開示が遅れている実態が分かります。これは、企業文化やリソースの差が影響している可能性があります。
男性育休取得率の改善
男性の育児休業取得率は2023年から2025年にかけての3年間で477.8%から
75.0%へと劇的に改善されました。この数値は、育児休業を取得しやすい環境づくりが進んでいることの表れとして受け取られています。さらに、企業の意識の変化もあって、多くの企業がフレキシブルな働き方や父親の育児参加を促進する施策を積極的に取り入れています。
女性管理職比率の課題
その一方で、女性管理職比率は毎年わずかずつの改善にとどまっているのが現状です。例えば、2023年の中央値は6.8%から2025年には8.3%へとわずか1.5ptの向上。ここには大きな男女格差が依然として残り、女子が昇進するための支援体制や職場環境の改善が求められています。
また、男女賃金差の改善も緩やかであり、この部分の是正が急務とされています。最終的には、企業が透明性を持って改善に努めることが必要です。
今後の展望
Career Revealは、今後2026年期有価証券報告書での従業員の平均給与の対前年比増減率の分析を予定しています。人的資本の指標は単に数値だけで測れるものではなく、企業の実態を深く理解するためには、開示状況、時系列の変化、企業規模、業界特性を考慮することが必要です。
このように、企業の人的資本KPIは多面的に分析されることで、より正確な実情を伝えることができると考えています。女性管理職比率や男女賃金差の是正に向けた実質的な改善が求められる中で、企業や社会全体での意識改革と行動が求められています。