関西地域の病院でAI業務改善が新たな挑戦
生和会グループは、全国40箇所以上の病院や施設を展開する医療法人で、特に関西圏の9つのリハビリテーション病院において、AI技術を用いた業務改善を図る大きな方針を示しています。これは、地域医療の質を向上させるための重要な一歩といえます。
AI業務改善委員会の設立について
この取り組みの中心となるのが「AI業務改善委員会」の発足です。リハビリテーション病院同士が連携し、生成AIを活用した業務の見直しに着手します。具体的には、既存の業務フローを精査し、AIが対応困難な業務と、代替できる業務を明確に分けることで、双方の優先度をつけることが狙いです。その後、優先度の高い案件から順にPoC(概念実証)を実施していく計画です。
この委員会の設立には、同グループのDX・AI推進部門であるSDX研究所が関与しており、医療現場と専門知識を持つ研究者との間で高いシナジーを生み出すことが期待されています。特に医療従事者が直面するプロンプト設計やデータの整備は、SDX研究所が中心となり、効率良く進める体制を整えています。
生成AI使用ガイドラインの策定
生和会グループでは、生成AIを院内で適切に運用するためのガイドラインも新たに策定しました。これは国内外の事例を基にし、データの扱いや患者のプライバシー、倫理的配慮など、医療機関として遵守すべき重要なポイントが明文化されています。これにより、医療現場におけるAIの運用がより安全かつ効率的になるでしょう。
今後の展望
SDX研究所は、一般的な業務の効率化にとどまらず、医療現場に特化したAIアプリケーションの開発に注力しています。外部サービスに依存することなく、自社で開発を進めることで機能の最適化やコスト削減を目指しています。このように、院内で実験的に開発した機能は、他の医療機関にも展開できる可能性があり、医療全体の質を向上させるエコシステムを構築することを目指しています。
また、グループ内外のパートナーとも密に連携し、AI技術の進化を取り入れながら持続的な業務プロセス改革や、働きやすい職場環境の実現を進めています。AIが日常業務に浸透した後は、創出されたリソースや時間を患者への医療サービスに還元し、「人にしか生み出せない価値」を追求する姿勢を大切にしています。
このように生和会グループは、AIを導入した新たな医療の形を模索し続けています。今後の展開が非常に楽しみです。
関連情報は以下の通りです。
生和会グループ
MR&S有限会社SDX研究所
所在地 :大阪府堺市堺区南向陽町2丁3番6号
代表者 :大門 恭平
URL :
https://seiwakai-dx.jp
E-mail :
[email protected]