オーストラリアが注目する日本の事業承継問題
最近、オーストラリアの資本家たちが、日本の企業買収に対して高い関心を寄せています。特に、円安が進行している現状は、オーストラリアにとって日本市場の魅力を一層強めています。具体的には、オーストラリアのファミリーオフィスが、日々増加する日本の事業承継問題に目を向け、これを投資機会と捉える動きが急増しているのです。
サーチファンドの活用
こうした背景のもと、オーストラリアでは親日派である後継者候補が日本への移住を希望しており、そのためにサーチファンドを組成する動きが見られます。サーチファンドとは、投資機会を探すために形成されたファンドで、特に資産を所有する企業に注目されています。このようにして、オーストラリア人の投資家と日本の企業のマッチングを図り、M&Aによる第三者承継の受け皿を作り出すことが狙いです。
地方のインバウンド産業との協力
特に重要なのは、オーストラリアの資本と人材を地方のインバウンド産業に結びつける仕組みです。日本を訪れる外国人観光客の増加が期待される中で、地方の産業はこのチャンスを生かす必要があります。オーストラリアの投資資本を取り入れることで、両国の経済発展に寄与できると信じられているのです。
ブラックシップキャピタルの設立
この流れの中で、新たに設立されたのが『ブラックシップキャピタル』です。これは豪州のOval Ventures Pty Ltdの企業買収部門で、2023年7月21日に新たにオープンしました。ブラックシップキャピタルは、ベンチャーキャピタル部門と並行して日本の企業買収を進めていくことを目指しています。中期的には、オーストラリア証券取引所(ASX)への上場を目指す投資法人(LIC)になる計画も掲げています。
今後の展望
オーストラリアからの資本が日本の企業に流入することで、双方の企業文化やビジネススタイルの融合が期待されています。この新設部門が、今後どのように具体的な成果を上げていくのか、注目が集まります。日本の名産やサービスが国際的に評価される中で、オーストラリアとの協力が新たなビジネスチャンスを生む可能性もあるでしょう。
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