高校生のアップサイクル
2025-11-20 13:44:45

高校生が制服の廃棄布を再利用しアップサイクルプロジェクトを展開

高校生による持続可能なファッションの挑戦



千葉県柏市に位置する麗澤中学・高等学校のSDGs研究会「EARTH」は、エコ志向の未来を見据えた素晴らしいプロジェクトを展開しています。このプロジェクトでは、制服の廃棄布を再利用して新しい価値を生み出すために高校生たちが中心となり、カップスリーブを開発。これは「捨てられるもの」を「次につなげるもの」へと変える試みです。

存在する廃棄資源に目を向ける



近年、布の規格外品は日本国内でも年間約900万㎡以上が廃棄されているという驚きのデータがあります。SDGs研究会の生徒たちは、この事実に危機感を抱き、不要となったものを単なる廃棄物とせず、特性を活かして新たな形で命を吹き込むことの重要さを実感しました。制服は多くの学生にとって思い出深いアイテムであり、それをアップサイクルすることで、環境への影響を軽減しつつ青春の記憶を形に残せるのです。

コーヒーとの融合で生まれたアイデア



「EARTH」研究会はすでに「フェアトレードコーヒー」を扱った活動を行っており、「コーヒーのあるライフスタイル」と「おしゃれなアップサイクル」という2つの視点を融合させることによって、新たな商品開発が可能になりました。そこで、老舗染色加工会社であるセイショク株式会社が開発したサステナブルな新素材「NUNOUS(ニューノス)」を使用したカップスリーブの企画が進められました。この素材は、使用されていない布を独自の技術で加工し、サトウキビ由来のバイオポリマーを使用して作られています。

実地での学び



このプロジェクトでは、SDGs研究会の生徒たちが岡山県にある協力企業を訪問することが含まれていました。実際に工場を見学することで、教室だけでは得られない貴重な経験と課題への理解が得られたとのことです。生徒たちは、セイショク株式会社で省エネルギー設備を見学しながら、アップサイクル事業の現場での様々な取り組みを学びました。また、明石スクールユニフォームカンパニーからは地域とのつながりや防災教育アイテムの開発についての知識を得ることができ、「製造から販売までのトレーサビリティ」の重要性についても深く考える機会となりました。

販売会の開催



そして、このカップスリーブは11月24日(月・休)に柏髙島屋で販売が行われる予定です。出店される商品には、カップスリーブだけでなく、麗澤中学・高等学校SDGs研究会が取り組むフェアトレード商品も並びます。この活動を通じて、アップサイクルの重要性と可能性を広めることを目指しています。制服に込められた思い出を新たなカタチで未来へつなぐこの挑戦は、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。

このプロジェクトを通じて、高校生たちは思い出を形にするだけでなく、環境への意識を高め、未来を見据えたメッセージを多くの人々に届けようとしています。

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