青森県三沢市の医療法人聖心会が目指す未来
青森県三沢市に拠点を置く医療法人聖心会は、地域の精神科医療に多大な貢献をしてきました。その中でも、「三沢聖心会病院」は、患者一人ひとりに寄り添った診療で、地域住民から厚い信頼を寄せられています。しかし、時代の変化とともに、経営難や後継者不在という厳しい現実に直面することとなりました。
そんな中、医療法人聖心会は、東京都町田市の医療法人社団正心会とのM&Aを決断しました。この重要な決断にあたり、医療法人聖心会の矢幅啓孝院長を公私にわたって支えてきたのが、彼の奥様である矢幅乃理子さんです。彼女のM&Aに対する思いを伺いました。
M&Aを決断した理由
「私たちがM&Aを選択したのは、地域医療を守るためでした。」と語る乃理子さん。後継者問題は長年の課題であったものの、彼女は「経営が困難になった際に、どのようにして病院を存続させるかが重要だと考えた」と話します。患者さんたちのために、より良い医療環境を提供し続ける必要があったのです。
医療法人聖心会の理念を引き継ぐため、乃理子さんはM&Aによって新しい経営体制を築くことが、最も選ばれる道だと信じたのです。彼女の言葉は、家族と病院を愛する強い意志を感じさせます。
地域医療への思い
「私たちが大切にしているのは、地域の患者さんとそのご家族です。」という乃理子さん。M&Aを通じて、既存の診療スタイルを維持しつつ、新たな支援体制を整えることが重要だと考えています。彼女は、多様なニーズに応えるためのサービスの充実を目指し、医療法人社団正心会との橋渡し役を果たしています。
「私たちは地域に根付いた医療を続けていきたい」と、彼女の目には嬉しさと希望が宿っていました。譲渡後も、医療に対する情熱を持ち続け、新たなステージでの挑戦を楽しんでいる様子が伺えます。
M&Aの成功に導いたアドバイザーの存在
このM&Aを実現したのが、M&Aキャピタルパートナーズ株式会社の担当アドバイザー、山本宏司朗さんです。彼は医療法人のM&Aに特化したプロフェッショナルチームの一員であり、多くの成功事例を持つ実力者です。「後継者問題や経営の難しさがある中で、どのような選択肢があるのかを一緒に考え、最適なパートナーを見つけるお手伝いができたことを誇りに思います」と語ります。
地域の医療を守るためには、チーム全体の力が必要です。乃理子さんは、アドバイザーや医療法人社団との密な連携によって、M&Aプロセスが進んだと振り返ります。この経験を通じて、地域医療の重要性を再認識し、継続的な支援を行う意義を強く感じているようです。
まとめ
「三沢聖心会病院」のM&Aは単なる組織の譲渡ではなく、地域の医療保健を守るための大きな一歩でした。矢幅乃理子さんの思いと、医療法人聖心会の理念がこれからも受け継がれ、地域医療がさらなる発展を遂げることを願っています。彼女の姿は、地域医療に対する深い愛情からきているものだと感じずにはいられません。今後も、彼女の存在が地域の心の拠り所となり続けることを期待しています。