アパレルブランド評価の新たなトレンド
最近、アパレルブランドの評価についての調査が行われ、法則化の進んだファッション業界の変化が浮き彫りになりました。調査を実施したのは、株式会社アドバンが運営する画像×ポイ活アプリ『ポイシャ』。全国の男女1,325人を対象に、「コスパ(経済的)」と「映え(SNSでの印象)」という二つの軸から評価が行われました。調査結果は驚きの内容となり、ファッションブランドの未来を考える上で貴重な洞察を与えてくれます。
調査結果の概要
この調査の結果、実に50%の人々が「映えを重視する」と回答したことが分かりました。コスパを重視するブランドは37%に留まり、意外にも「両立型のブランド」は0%という結果。具体的なブランド分類としては、コスパ重視型には「しまむら」「GU」「UNIQLO」が挙げられる一方、映え重視型には「CIDER」「GRL」「ZARA」「H&M」がありました。
知名度が異なる二極化したブランド
さらに、調査参加者の中での認知度についても興味深い結果が得られました。合計2,647名を対象とした別の調査では、UNIQLO(92.28%)、しまむら(91.46%)、GU(89.06%)が圧倒的な知名度を誇り、誰もが知る定番ブランドとして厚い支持を得ていることが示されました。対照的に、CIDER(22.18%)、GRL(30.17%)、ワールド(44.73%)はまだ“知る人ぞ知る”という立ち位置にあります。これらの新興ブランドは認知度こそ低いものの、映えに関しては高い評価を受けており、今後の成長が期待されます。
コスパ重視派の支持するブランド
今回の調査では、「コスパを重視したい」と考える層に強く支持されているのが「しまむら」「GU」「UNIQLO」です。これらのブランドは、コスパの良さを実感する割合も高く、特にGUとUNIQLOはその扱うデザインの多様性や機能性から「日常で使いやすいファッション」として人気を集めています。的確な価格設定と日常使いを重視する消費者層に支持されています。
映え重視派に人気のブランド
対して、映えを求める消費者に支持されているのは「CIDER」「GRL」「ZARA」「H&M」などのブランドです。これらのブランドは、ビジュアル評価が高く、可愛いデザインが人気の要因であり、SNSでの映えや自己表現を求める人々にマッチしています。特に、所有することで自分のスタイルを表現できる服として高い評価を得ています。
中庸ブランドの存在
興味深いことに、「ワールド」というブランドは両軸での評価が平均以下の結果となり、安定しつつも突出した強みがないという印象を持たれることが分かりました。このような“中庸型”ブランドは近年のファッション市場では少数派であり、一定のリスクも伴う中での立ち位置が明らかとなりました。
まとめ
調査から見えてきたブランドの評価軸は、ファッションの選択肢を考える上で重要な指針を提供しています。コスパと映え、それぞれの支持層が存在する中で、ブランド構築にあたっては消費者の声をよく聞く必要があります。また、今後も新興ブランドの台頭に注目が集まることでしょう。今の時代においては、SNSとの絡みも無視できない要素として、ブランド展開やマーケティング戦略にも影響を及ぼすことでしょう。これからのファッションの在り方がどのように変化していくのか、注視していきたいものです。