モザンビークで実施された河川ごみ回収装置の実証実験
海洋ごみ問題の解決に取り組むNPO法人クリーンオーシャンアンサンブル(香川県小豆郡小豆島町、代表理事:江川裕基)は、2024年11月25日から30日までの6日間、アフリカ南部のモザンビーク共和国で河川ごみ回収装置の実証実験を実施しました。このプロジェクトは、海洋ごみを減らすための重要な取り組みの一環です。
実証実験の背景
モザンビークのマプト市に流れるマトラ川に設置した河川ごみ回収装置は、軟質プラスチックや硬質プラスチックを含むごみを効率的に回収することを目的としています。最初は川の端から端まで設置する計画でしたが、安全対策として河川中腹に限定することとなりました。これは、地元協力者の提案に基づくもので、対岸に内戦時代の地雷が存在するとの情報があったためです。
回収状況と手応え
実証実験の結果、回収装置は合計1.5㎏の河川ごみを集めることに成功しました。具体的な内訳は、軟質プラスチック0.46kg、ビン・ガラス類0.34kg、発泡スチロール0.16kg、硬質プラスチック0.01kg、ペットボトル0.01kg、その他のごみ0.56kgです。また、環境保護の観点から自然物(2.00㎏)も回収し、確認後に河川に放流しました。
課題と改善点
今回の実証実験では、設置したアンカーが水中に沈んでいる廃線路に引っかかるなどのトラブルもありましたが、その都度、地元と連携しながら対応策を考えました。さらに、設置後に網の一部が破損しているのが確認され、今後の装置の強度やアンカー数について再検討する必要性が浮かび上がりました。それでも、実験を通じて回収装置の基本設計の有効性を確認することができました。
次のステップ
今後は、現地の環境NGOと連携し、回収装置の運営を引き継ぐ方向で動いていく予定です。持続可能なごみ回収活動を確立するため、現地の民間企業からの資金援助を受ける営業活動も同時に進めていきます。
参加者と支援の呼びかけ
このプロジェクトには、現地の漁協組合も協力しており、整備された回収装置を活用するために地域とのコミュニケーションを深めていきます。また、海洋ごみ問題は世界的な課題として、私たち全員が取り組むべき問題です。2050年には海洋中のプラスチックごみの重量が魚の重量を超えるとの予測もあります。このままでは海洋環境は悪化を続けてしまいます。
我々の活動にご興味がある方は、ぜひウェブサイトを通じて寄付やボランティア活動に参加していただくことを検討してください。私たちのミッションは、未来の海を守るための新しい挑戦を続けることです。
組織情報
- - 名称:NPO法人クリーンオーシャンアンサンブル(NGO Clean Ocean Ensemble)
- - 住所:香川県小豆郡小豆島町坂手甲985番地
- - 設立:2020年12月
- - 主な活動国:日本、モザンビーク、ベトナム
- - 公式サイト:こちらをクリック
海洋環境の保護に向けた活動をともに進めていきましょう。