探究学習の質を向上させる新たなプロジェクトがスタート
株式会社クアリア(東京・渋谷)と追手門学院中・高等学校が共同で、探究学習のリフレクションに関するプロジェクトを開始しました。この取り組みは、学びを深めるための新しい方法を模索し、教育現場での探究的な学びの充実を図ることを目的としています。
日本における探究学習の重要性
近年、日本の教育現場で探究学習の重要性が高まっています。この学習スタイルは、生徒が自主的に課題に取り組む力を育むもので、特に2022年度からは高校で「総合的な探究の時間」が必修科目となりました。しかし、実際の教育現場では、探究学習を推進するあまり、成果物に対する評価が強調され、生徒一人一人の学びの過程が軽視される傾向があります。こうした現状を受け、クアリアは自社のフィードバックシステム「Qareer」を活用し、より効果的な学びの場所を提供しようとしています。
追手門学院中・高等学校の取り組み
追手門学院中・高等学校は、独自の教育理念のもと、「多様な視点」「教養」を育むことを重視しています。特に、リフレクションを通じて生徒の成長を支援する取り組みが注目されています。「探究科」を設置し、生徒が自らの価値観を形成していく学びを重視しています。このプロジェクトは、同校の教育理念とクアリアのリフレクション支援が合致した結果とも言えます。
プロジェクトの内容
このプロジェクトでは、生徒が授業内で「Qareer」を使い、定期的にリフレクションを実施します。そして、教員はその結果を見ながら生徒に対し、個別にフィードバックを行うことで、学びの質を向上させることを目指します。
目指す成果
1.
リフレクションの質の向上:単なる振り返りに留まらず、生徒が新たな視点を得られる内省につながる方法を探ります。
2.
フィードバックの質の向上:既存の支援方法を見直し、より深い学びを促すフィードバック方法を探求します。この取り組みにより、学習過程を可視化し、生徒が成長を実感できる機会を増やすことが期待されています。
今後の展望
このプロジェクトで得られた知見は、探究学習フィードバックシステム「Qareer」に反映させ、全国の教育現場での学びの質を向上させることを目指しています。クアリアは、全国の生徒がより充実した学びを得るお手伝いができることに力を入れており、探究学習の未来に期待を寄せています。
教育現場の期待
追手門学院中・高等学校の教頭、辻本義広先生は、「教育の本質を捉えた改革が求められている」と強調しています。また、探究科主任の池谷陽平先生は「生徒一人一人の成長を支援するために、リフレクション導入が極めて重要」と述べ、今回のプロジェクトを通じた変革の可能性に期待を寄せています。
この共同プロジェクトにより、日本の教育現場での探究学習が新たな高みへと進化することが期待されます。今後の進捗に注目が集まります。