犬の殺処分問題と譲渡会
2015-06-12 10:37:27

年間3万頭…犬の殺処分問題と譲渡会の光と影:ペットブームの裏側にある現実

年間3万頭の殺処分…犬たちの未来を問う



日本は今、空前のペットブームを迎えています。犬を飼っている人は約1000万頭にも上り、14歳以下の人口を上回るほどです。しかし、このブームの裏側には、年間約3万頭もの犬が殺処分されているという悲しい現実があります。保健所や動物愛護センターに収容された犬たちの多くは、新しい飼い主が見つからず、命を落とすのです。

この問題を解決しようと、各地で活動しているのが動物愛護団体です。彼らが中心となって行われているのが「譲渡会」です。譲渡会とは、保健所などから保護された犬たちに、新しい飼い主を探し、里親を募集するイベントです。

湘南の譲渡会:穏やかなシニア犬の魅力



神奈川県湘南エリアのとある広場で開催された譲渡会では、30頭ほどの犬たちが新しい家族を待ちわびていました。参加者の中には、「子犬の活発さについていけないので、穏やかな性格の成犬を探している」という50代の女性もいました。

譲渡会で活動するボランティアの方によると、7歳以上のシニア犬は、子犬に比べて落ち着いていて穏やかな性格の犬が多いのが特徴です。シニア犬は、のんびりとした時間を一緒に過ごせるという魅力があります。

ペットショップと譲渡会の現実:売れ残った犬たちの行く末



譲渡会に参加している犬のほとんどは1歳以上の成犬です。一方、ペットショップでは、1歳未満の子犬が中心に販売されています。ペットショップで売れ残ってしまった犬は、ブリーダーに戻されたり、保健所に引き取られたりするケースが多くあります。人気の犬種が大量に繁殖された結果、「売れ残った」犬たちが、殺処分の大きな原因の一つとなっているのです。

譲渡会では、犬の性格や飼い主との相性などを確認し、譲渡条件に合意できれば、新しい家族の一員として迎え入れることができます。譲渡費用は、オス犬で約3万円、メス犬で約5万円程度(医療費の一部を含む)です。

里親を検討する人の割合:潜在的な需要



一般の人々は、譲渡会のような里親探しをどのように考えているのでしょうか?ある調査によると、犬を飼う予定のある人のうち、約75%が里親からの引き渡しを知っており、その93.7%が里親からの引き渡しを検討できると回答しました。潜在的な里親希望者は非常に多いことがわかります。

しかし、実際に犬を飼う際に、ペットショップを利用した人は57.5%と依然として過半数を占めています。ペットショップでの購入が一般的である現状と、里親を検討する人の多さの間には、大きなギャップがあると言えるでしょう。

未来への希望:殺処分ゼロを目指して



年間3万頭もの犬が殺処分されている現状は、看過できない問題です。譲渡会は、殺処分を減らすための有効な手段の一つですが、より多くの人に里親になることを知ってもらい、理解を深めてもらうことが重要です。そして、ブリーダーやペットショップを含めた、社会全体での意識改革が求められています。

譲渡会は、犬たちにとって新たな希望の光となるでしょう。しかし、その光をより大きく、そして長く輝かせるためには、私たち一人ひとりの意識と行動が不可欠なのです。

会社情報

会社名
株式会社オウチーノ
住所
東京都港区三田1-4-28三田国際ビル23階
電話番号
03-6275-1082

関連リンク

サードペディア百科事典: 神奈川県 動物愛護 譲渡会 シニア犬

Wiki3: 神奈川県 動物愛護 譲渡会 シニア犬

トピックス(ライフスタイル)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。