20代社員の早期退職を招く就職活動の実態
最近の調査によると、20代の会社員の約3分の2が新卒の企業選びにおいて、家族や友人、異性からの評価を重視していることが分かりました。その結果、約40%が入社から3年未満で退職しているという衝撃的な数字が示されています。これは、見栄を優先した就職活動が引き起こす「キャリア視力」の低下を意味しており、今の時代のビジネスパーソンが抱える悩みの1つです。
調査の背景と目的
光学機器の開発製造を手掛けるカールツァイス株式会社は、1,000名のビジネスパーソンを対象に「キャリア形成に関する調査」を行いました。代表のヴィンセント・マチュー氏は、「Seeing Beyond」をコーポレートアイデンティティに掲げ、物事の本質を見抜き、その先にある可能性を探る大切さを強調しています。この調査は、現代のビジネスパーソンがキャリアを見直すための手助けとなることを目的としています。
目先の評価がキャリアに影響
調査結果では、新卒時の企業選びにおいて、48%が「家族や親からの評価」、45%が「友人からの印象」、44%が「異性からの見られ方」を意識していると回答しました。これらの要素を重視した20代社員は、全体に比べて早期退職の割合が高く、特に周囲の評価が影響を及ぼしていることが明らかとなりました。
一方で、自身の将来プランに合った業務内容を重視した社員は76%が現在の選択に満足しているという結果も見られ、目先の肩書や他者の評価ではなく、将来に目を向ける「キャリア視力」が重要だと示唆されました。
入社後のモチベーションの変化
企業選びの際、重視された要因は「働きやすさ」や「待遇」といった内的要素が上位を占める一方、入社後は「達成感」や「成長」に重きが置かれることが明らかになりました。これは、表面的な名声や肩書が実際の仕事の満足感を形作るものではないことを示しています。
さらに、SNSの普及により他人の成功や生活が常に見える時代、他者の価値観に振り回されてしまうことが多い現代人ですが、これこそが「キャリア視力」を鈍らせる要因です。
キャリアビジョンの重要性
実際に、自身のキャリアビジョンを明確に持っているビジネスパーソンは少なく、わずか10%のみが具体的なビジョンを描けています。多くの人々は周囲の見え方を意識しすぎて、自分自身のキャリアを形づくる力を失っている状況が浮き彫りになっています。
まとめ
このような状況を受け、カールツァイスは「キャリア視力」を高めるための研修や情報提供を通じて、ビジネスパーソンが長期的に見つめられるキャリア形成のきっかけを提供したいと考えています。今後、求められるのは目先の肩書ではなく、自自身の価値を大切にしたキャリア作りだと言えるでしょう。
調査概要
- - 調査期間:2025年8月22日~8月25日
- - 調査方法:インターネット調査
- - 調査対象:全国20歳~59歳/ビジネスパーソン男女1,000名
カールツァイス株式会社について
カールツァイスは1846年にドイツで設立され、高品質な光学技術を提供する国際的企業です。日本国内には1911年からの展開があり、さまざまな分野で革新的なソリューションを提供し続けています。その活動は今後も社会に良い影響を与えるでしょう。