COP29でのSMBCグループの取り組み
株式会社三井住友フィナンシャルグループ、通称SMBCグループは、アゼルバイジャン・バクーで行われた国連の気候変動に関する会議、COP29に参加しました。この会議において、SMBCグループは気候変動対策を加速するための三つの重要な提言を発信し、さまざまなセミナーやイベントを通じてそのメッセージを広めました。
COP29の背景と意義
COP29は、気候変動に対して国際社会がどのように取り組むかを議論する場であり、特に「ファイナンスCOP」として位置づけられています。この会議では、途上国を対象とした気候資金の目標を引き上げることが合意され、気候変動対策における資金ギャップについても多くの議論がなされました。これに対し、SMBCグループは国際機関や各国のパビリオンで開催されたイベントに積極的に参加し、脱炭素社会の実現に向けた具体的なステップを提案しました。
SMBCグループの提言
SMBCグループが提案した三つの観点は、以下の通りです。
1.
技術的・経済的支援の必要性:脱炭素社会の実現には、地域やセクターによって異なる技術的・経済的背景があるため、それぞれの状況に応じた取り組みを支援することが重要であると強調しました。
2.
公正な移行(ジャストトランジション):エネルギー移行を進める中で、全ての関係者が公正に扱われることが求められます。SMBCグループは、多様なステークホルダーとともにワーキンググループを設立し、実務で活用できるガイドラインを策定するための議論を始めています。
3.
幅広い適応策の導入:気候変動対策は温室効果ガスの削減だけにとどまらず、生物多様性の保全や自然資本の回復にも関与することが求められます。これによりより多くの分野での資金ギャップに対処する必要性が強調されました。
Transition Finance Scorebook 2024の発表
COP29の開催に合わせて、SMBCグループは「Transition Finance Scorebook 2024」を発表しました。このScorebookは、トランジションファイナンスに関連する実務レベルの運用結果や課題をまとめたもので、脱炭素経済の実現に向けた自社の定義や判断基準を基にしたものです。これにより、業界全体での課題認識を深め、具体的な改善策を見据えた議論がさらに進むことを期待しています。
今後の展望
SMBCグループは、引き続き国際的なステークホルダーとの議論を深め、未来の脱炭素社会を実現するために全力で取り組むことを表明しました。それは、持続可能な経済成長と社会的な公平を両立させるための重要なプロセスであり、すべての関係者が参加できるような環境を整えることが求められています。
このCOP29での活動を通じて、SMBCグループは気候変動対策の重要性を改めて認識し、今後も持続可能な未来のための取り組みを続けていく所存です。