Genomedia、新がんゲノムサービス
2019-09-12 11:00:07
東大発ベンチャーGenomedia、がんゲノムスクリーニング基盤に新サービス提供開始
東大発ベンチャーGenomedia、世界最大規模のがんゲノムスクリーニング基盤に新サービス提供開始
東京大学発のベンチャー企業Genomediaは、国立がん研究センターが主導する世界最大規模のがんゲノムスクリーニングプロジェクト「SCRUM-Japan」において、新たなクラウドサービスの提供を開始しました。このサービスは、従来のシステムをクラウド上に移行しただけでなく、血液を用いた遺伝子解析(リキッドバイオプシー)に対応した機能強化が図られています。
Genomediaは、2015年以来「SCRUM-Japan」第一期、第二期にシステムを提供し、1万例を超えるがん患者の臨床データとゲノムデータを統合・管理する基盤を構築してきました。多くの大学病院や製薬企業が参加するこのプロジェクトで培われた実績とノウハウを活かし、今回のサービス提供へと繋がっています。
今回提供開始された「Genomedia® Front Cloud Service」は、クラウド環境で利用できるため、データアクセスやシステム管理の効率化が期待できます。特に注目すべきは、リキッドバイオプシーに対応した時系列解析機能の追加です。これにより、がんの治療効果や再発リスクをより正確に評価することが可能になり、個別化医療への貢献が期待されています。
さらに、本サービスは臨床情報、ゲノム情報、薬剤情報、治験情報など多様な情報を統合した「統合がんゲノムレポート」を出力する機能を備えています。組織検体と血液検体の両方の解析結果を網羅的に提示することで、医療従事者にとってより分かりやすく、的確な治療戦略の立案を支援します。
Genomediaは、「SCRUM-Japan」第三期プロジェクトへの貢献を通して、世界規模のがんゲノム情報基盤の構築と、個別化医療(プレシジョン・メディシン)における標準プラットフォームの確立を目指しています。今後、アジア諸国へのスクリーニング基盤拡大や、より広範ながん種への対応など、更なる発展が期待されます。
SCRUM-Japan とは?
「SCRUM-Japan(Cancer Genome Screening Project for Individualized Medicine in Japan)」は、2015年に設立された、固形がんを対象としたわが国初の産学連携がんゲノムスクリーニングプロジェクトです。第一期・第二期では、肺がんと消化器がんを対象に研究が進められ、1万例を超える患者さんのデータが蓄積されました。
第三期では、アジア諸国へのスクリーニング基盤拡大を目指す「LC-SCRUM-Asia」と、血液を用いた遺伝子解析(リキッドバイオプシー)や腸内細菌叢解析も実施する「MONSTAR-SCREEN」の2つのプロジェクトが展開されています。これらの取り組みは、より迅速かつ正確ながん治療の実現に大きく貢献すると期待されています。
Genomedia株式会社について
2013年設立のGenomediaは、東京大学発のベンチャー企業です。ゲノム情報と臨床情報の統合システム「Genomedia Front」を提供しており、医療機関や研究機関から高い評価を得ています。今回のクラウドサービス提供開始により、同社の技術とサービスが、更に多くの医療現場で活用されることが期待されます。
Genomedia株式会社 概要
代表者:代表取締役 山田 智之
所在地:東京都文京区
設立:2013年10月
URL:https://genomedia.jp/
会社情報
- 会社名
-
Genomedia株式会社
- 住所
- 東京都文京区本郷四丁目1-4常和本郷ビル
- 電話番号
-
03-6801-6811