野村不動産HDとECOMMITが資源循環の取り組みで提携
最近、野村不動産ホールディングス株式会社と株式会社ECOMMITが資源循環に向けた包括的な業務提携を結びました。この提携により、両社は持続可能な社会の実現に向け、特に循環型経済とCO₂削減に寄与する新たな取り組みを開始します。具体的には、野村不動産グループが運営する商業施設やホテル、分譲マンションを対象に、資源循環サービス「PASSTO」を導入し、不要品の回収と資源化を推進します。
1. 提携の背景
野村不動産HDは、2030年に向けた重要な施策として「サーキュラーデザイン」を掲げています。この目標は、街づくりにおいて自然資源の枯渇や廃棄物問題を解決し、持続可能な社会を構築することにあります。一方ECOMMITは、不要品の回収、選別、再流通を行うインフラを整備し、地域での資源循環をサポートしています。両社の提携により、扱いやすく身近な環境貢献の仕組みを構築し、消費者が気軽に資源循環に取り組むことを促進します。
2. 提携の詳細
(1)商業施設での取り組み
まず、商業施設では、野村不動産コマースが運営するフォーマットにPASSTOの回収ボックスを設置します。具体例としては、東京の世田谷区にある「Recipe SHIMOKITA」や、千葉県、神奈川県の商業施設に設置される予定です。利用者は、衣類や雑貨、ホビー用品などの不要品を簡単に持ち込むことができ、回収されたアイテムはECOMMITが選別し、リユースやリサイクルのプロセスへと移行します。
(2)ホテルでの取り組み
また、ホテル部門でも各施設の客室にて、宿泊客が不要になった衣類を回収するための仕組みを整えます。宿泊中に衣類を客室に残してもらうことで、廃棄されることなく再利用される可能性が高まります。東京と京都にある4つのホテルがこれに参与し、より多くの顧客にこの取り組みを知ってもらえる機会を増やします。
(3)分譲マンションでの取り組み
さらに、分譲マンションの共用部分にも回収ボックスの設置が計画されています。居住者が日常的に利用できる場所に設けられることで、生活の中で資源循環を意識してもらうことを狙いとしています。
3. PASSTOの役割
「PASSTO」は、使わなくなった不要品を集め、リユースとリサイクルを促進するためのサービスです。短縮形の「PASS TO」は、次の人に渡すこと、未来へつなげることを意味します。これにより、利用者が「捨てる」選択肢だけでなく、資源循環に参加する機会を提供し、日常生活における意識の変化を促進します。
4. 今後の展望
野村不動産HDとECOMMITは、今後も幅広いパートナーとの連携を深め、より多くの場面で不要品の回収と資源循環の推進を目指します。これにより、持続可能で環境に配慮した社会づくりが進展することを期待しており、両社の取り組みは地域社会にも大きな影響を与えるでしょう。今後の活動から目が離せません。