AWSとVeeva、協力関係の新たなステージへ
AWS(アマゾンウェブサービス)とVeeva Systemsは、10年以上に及ぶパートナーシップを拡大し、今後さらに深い協力を進めることを発表しました。この協力関係の核となるのは、両社の持つテクノロジーおよびデータサービスの相互活用です。特に、Veevaは次世代CRMである「Veeva Vault CRM Suite」のクラウドインフラとして、AWSの高度なシステムをフル活用しています。
クラウド技術による革新
Veevaは50以上のVaultアプリケーションを展開し、特に日本市場への進出を視野に入れた新サービス「Veeva CRM Pulse」も計画しています。これらのサービスは、AWSの高性能なセキュリティインフラを基盤に運用され、顧客にとって信頼性の高いデータ活用が期待されています。近年では、Veeva Vault CRM Suite内に、AIを活用したカスタマーエクスペリエンスソリューション「Amazon Connect」を統合したサービスセンターを設置しました。これは、セルフサービスやコールセンター業務の効率性を高めるもので、ライフサイエンス業界のさまざまなニーズに応えています。
進化する業界ニーズへの対応
Veevaのエグゼクティブ副社長、アヴリル・イングランド氏は、AWSとの協力によって24時間体制でのサポートや革新的な技術提供が可能になると語っています。AWSのEC2ビスプレジデント、ウィレム・ビス氏は、「私たちはVeevaのテクノロジーの進化を支援し、グローバルな顧客に対して高品質なサービスを提供します」と期待を寄せています。このように、両社は顧客の成功を第一に考え、長期的な視点からも関係を深化させる方針です。
AIパートナーシップの確立
最近、AWSはVeevaの「AIパートナープログラム」に参加しました。このプログラムは、AI戦略を支援し、共通の顧客にとって意味のある価値を提供することを目的としています。これは、今後の業界ニーズへの柔軟な対応を可能にし、技術革新を支えるものとなります。また、業界全体のデジタル化が進む中で、AIの活用はますます重要な要素となります。
ライフサイエンス業界の変革
Veevaは、製薬業界に特化したクラウドソリューションを提供する企業として、世界中の約1400社の顧客に製品とサービスを提供しています。その重要な役割は、製薬の開発から商業化に至る各プロセスの向上を支援することです。AWSとの連携を通じて、Veevaはさらなるデータの統合やプロセスの自動化を推進し、業界全体の変革に寄与することが期待されています。
最後に
AWSとVeevaの今後の協業は、ライフサイエンス業界のみならず、さまざまな業界でのビジネス効率性を向上させる可能性を秘めています。両社の協力により、顧客はこれまで以上に優れたサービスを受けられ、新しい技術の恩恵を享受することができるでしょう。
今後も目が離せない両社の動きに注目です。