渋谷のNPOが挑む、都会っ子のための大自然体験キャンプ
東京都渋谷区に拠点を持つNPO法人フリースクールまいまいは、9月14日から15日にかけて、子ども向けの「大島キャンプ」を実施しました。このキャンプは、都会に住む子どもたちに自然に触れる機会を提供し、体験格差の解消を目指しています。
アクティビティ満載の大島キャンプ
伊豆大島は東京都に属する火山島で、その豊かな自然環境が魅力的です。キャンプは、竹芝埠頭から東海汽船の高速船で約1時間45分の旅で始まります。大島に到着後は、レンタカーを利用してキャンプ場まで移動し、テント設営からスタートします。
自然体験としては、透明度の高い海での海中散策や、貝殻拾い、野外炊事など多彩なプログラムが組まれています。特に海中では、カラフルな魚たちが子どもたちを待ち受けており、彼らは新しい発見に目を輝かせます。
火を使った調理体験
夕食はキャンプの醍醐味、その名も「火を使った調理体験」です。子どもたちは自分たちの力で夕食を作り上げ、大人たちと一緒に火を扱うことで危険と向き合う貴重な時間を過ごします。定番のカレーの代わりに肉野菜炒めを作成し、焼きバナナや焼きリンゴも人気でした。子どもたちは「おいしい!」と笑顔で食事を楽しみます。
夜の星空と不安との闘い
食事が終わるころ、雨が降り出しましたが、星空観察も楽しみにしていた子どもたちは、テントの中で思い出を日記に綴ります。夜になると、環境に慣れない子どもたちはなかなか寝付けず、テントの外に誘っては月の道や天の川を説明し、気持ちを和らげながら眠りにつかせました。
帰りの船での思い出作り
翌日は、目覚めとともに朝食を済ましてから砂浜での貝殻拾いを楽しみ、貝の博物館ではさまざまな貝の知識を学びます。帰りの船の中でもキャンプの思い出を絵にして表現する時間が設けられ、子どもたちは力を合わせて楽しい時間を過ごしました。
未来への挑戦
フリースクールまいまいは、2002年からキャンプを続けており、多様な人々に「居場所」を提供しています。キャンプを通じて、協力やタフネス、知る意欲を育むことを目的にしていますが、若手スタッフの育成や運営の継続は課題です。
自然を背景にしたキャンプが子どもたちにもたらす影響は計り知れません。参加した子どもたちが少しでも成長し、帰京時には心身ともにたくましい姿を示すことが、NPO法人フリースクールまいまいの願いです。今後もこうした活動が続き、多くの子どもたちに素晴らしい体験が届けられることを期待しています。