持続可能な物流を実現する江崎グリコとコカ・コーラの取り組み
江崎グリコ株式会社は、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社、ハコベル株式会社との共同で、令和6年度の「グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰」において部門賞である「強靭・持続可能賞」を受賞しました。この成果は、物流と環境保護の双方を重視した先進的な取り組みの賜物です。
物流事業者との協力で課題を解決
物流を巡る現状の課題には、長時間労働によるドライバーの負担や、CO₂排出の問題が含まれます。江崎グリコは、コカ・コーラ ボトラーズジャパンとの協力により、これらの課題に立ち向かう新たなアプローチを実現しました。
特に、両社は荷主同士で配送網を共有することで、効率的な物流を形成しました。この取り組みは、運送業務の安定性を向上させるだけでなく、多様な製品を支えるための柔軟性を持たせることにも成功しています。これにより、ドライバーの長時間労働や過重な負担の軽減が図られ、持続可能な環境に貢献しています。
空回送便と地域活性化の融合
具体的な実施例としては、九州エリアでの取り組みがあります。江崎グリコは、製品を集荷する際にコカ・コーラ ボトラーズジャパンの空回送便を活用し、物流の効率を大幅に向上させました。これにより、関西と関東のディストリビューションセンターへの輸送が実現し、CO₂排出の削減にも寄与しました。
また、山陰エリアでは、両社の繁忙期にあわせた車両の手配を行い、季節に応じた安定した輸送力を確保することで、物流事業者と荷主双方にメリットをもたらしました。これらの取り組みによって、企業間の相互作用が強化され、持続可能な物流システムが構築されることとなったのです。
CO₂削減の具体的成果
江崎グリコとコカ・コーラ ボトラーズジャパンの協力により、具体的な数値での成果も得ることができました。年間138.5トンのCO₂排出を削減し、実に77%もの減少を実現。空回送車両の活用は100台に上り、全体的な輸送効率が向上しました。
さらに、パレット化の進行によって、物資の運搬がより効率的に行われるようになり、ドライバーの労働環境改善にも寄与しています。これらの施策は、シンプルな経済効率の向上だけでなく、環境への配慮を大いに促進しました。
持続可能な未来に向けて
今回の受賞は、単なる表彰にとどまらず、今後の持続可能な物流への道しるべとなります。江崎グリコとコカ・コーラ ボトラーズジャパン、ハコベルは、未来に向けてさらなる物流効率の向上と社会課題の解決を進めていくことを誓っています。
この取り組みから得た教訓は、他の業界にも応用可能であり、今後さらなる企業が参加することが期待されています。持続可能な物流の実現に向けた一歩は、私たち全員の未来をより良いものにするでしょう。