VESSEL TOOLS USAの新たな挑戦
1916年に設立された日本の工具メーカー、株式会社ベッセルが米国進出を果たし、2016年にVESSEL TOOLS U.S.A., Inc.が設立されました。当初、同社はAmazonベンダーセントラルを通じて安定した収益を享受していましたが、突然の契約終了に直面します。これにより、全米の販売チャネル拡大に向け、BtoB(卸)からBtoC(直販)モデルへのシフトが求められました。
突然の契約終了
アメリカ市場での成長を目指す中、VESSEL TOOLS U.S.A.はAmazonのベンダーセントラル契約が突如終了するという危機的状況に置かれました。この予期しない事態に、同社は事業モデルを再設計することを余儀なくされます。新たな戦略として選んだのは、Amazonセラーセントラルを利用したBtoC直販モデルの立ち上げでした。
Emily.アシスタントの導入
新たな販売モデルを構築するためには、商品登録や広告運用、コンテンツ作成など多様な業務を迅速に行う必要がありました。しかし、米国拠点にはAmazon運用の専門人材が不足していたため、同社はEmily.アシスタントというオンラインアシスタントサービスを導入します。このサービスは、アカウント開設から運用改善まで一貫してサポートするものでした。
業務の一元化
Emily.アシスタントの導入により、以下のようなサポートを受けました。
- - アカウントの初期設定
- - 商品登録と物流管理のFBA設定
- - ブランドレジストリの再設定
- - 魅力的なA+コンテンツの制作
- - Amazon広告の設計と実施
- - データ分析による運用改善の実施
- - セールイベントやプロモーションの管理
特筆すべき点は、商品登録から初回出荷までわずか6日という驚異的なスピードを実現したことです。具体的には、2月27日に商品登録が完了し、3月5日に初回出荷を果たしました。
売上の大幅成長
2025年2月にアカウントを開設して以降、事業のゼロからの再構築を進める中で、立ち上げ期から成長期にかけて売上が462%増加しました。特に5月に導入したA+コンテンツと商品ラインナップの拡充が顧客エンゲージメントを高め、販売実績の向上に寄与しました。
VESSEL TOOLS U.S.A.の見解
同社の代表である白井正也氏は、「Amazonベンダーセントラルの突然の契約終了は大きな危機でしたが、Emily.アシスタントの支援によって、安定した販売体制を構築できました。専門人材を確保することが難しい中、信頼できる外部パートナーの存在は非常に大きかった」とコメントしています。
今後は、Amazon MCFを活用した自社EC展開やSNS運用、Shopifyとの連携を進め、在庫や出荷の一元管理を目指す考えを示しています。
会社概要
VESSEL TOOLS U.S.A., Inc.は、アメリカ市場において高品質な工具を提供する企業として、ドライバーやエアツールなど多彩な製品を揃えています。プロの現場からDIY愛好家まで、幅広いユーザーから高く評価されています。
公式サイトはこちら
Emily.アシスタントについて
Emily.アシスタントは、アメリカ市場をターゲットとしたオンラインサポートサービスです。日英バイリンガルの実務チームが、日本の企業のアメリカ進出を柔軟に支援し、実行力を高めることを目指しています。コストを抑えつつ、迅速な成果を求める企業にとって有益なサービスといえます。