最近、独立系ベンチャーキャピタルのANRIが神戸大学の新しい構造色技術を用いたプロジェクトに取り組むことが発表された。このプロジェクトは、神戸大学大学院工学研究科の杉本泰准教授が研究代表者を務めるもので、ナノ粒子を基にした軽量かつ強靭な構造色インクや塗料の開発を目指している。 ANRIは、D-Globalというディープテック・スタートアップ国際展開プログラムに新たに採択され、これを機にグローバル市場への進出を図る。この取り組みは、導入する技術の革新性だけでなく、ANRIのスタートアップ育成に対するシステムの成熟度を示している。
D-Globalは、日本の国立研究機構である科学技術振興機構(JST)が実施するプログラムであり、大学と事業化推進機関(VC)が連携して新しいビジネス課題に取り組むことを目的としている。ANRIはこのプログラムを通じて、自社の知見を活かしつつ、杉本先生らと共に新たな事業を創造する意向を示している。
今回のプロジェクトでは、ANRIがプロジェクトマネジメントを担い、事業開発のサポートを行う。また、ANRIの客員起業家である亀田氏が経営者候補としてプログラムに参画し、実務面での支援をカバーすることになる。亀田氏はこれまで100以上の技術シーズを探索してきた中で、この新技術に対する強い魅力を感じており、業界全体を変革する可能性があると熱く語っている。
さらに、ANRIのアソシエイトである土本氏は、今回の採択を「初めての試み」とし、杉本先生との出会いがチームのモチベーションを高めたと振り返る。土本氏によれば、このナノ粒子技術は非常にユニークであり、環境問題にも貢献する可能性があるとのことだ。
このように、ANRIはディープテック分野においても新たな可能性を模索する姿勢を鮮やかに示している。そして、「未来を創ろう、圧倒的な未来を」というビジョンのもと、大学からの革新的な研究を活用し、地域や世界のビジネスシーンで新たな価値を提供することを目指している。
ANRIは、2024年10月10日より大学発技術シーズを活用した起業家支援プロジェクト「Aurora」の1st Batchを開始することも発表しており、起業に興味がある方々にも新たなチャンスを提供する。今後の動向が非常に楽しみである。
最終的に、このプロジェクトはディープテックスタートアップが日本から世界に羽ばたく第一歩となることが期待されており、ANRIの取り組みが新しい産業創出へとつながることが多くの注目を集めている。
この活動を通じて、ANRIはシード期の企業への強力な支援を行い、ビジネスの実現へ向けて手厚くサポートする構えだ。