直方市の新たな試み - 災害時情報共有の実現
直方市は、近年の自然災害の頻発を受け、災害時における情報共有の迅速化を図るため、PicoCELA株式会社と共同で新しい通信インフラの実証実験を実施しました。この取り組みは、特に大規模災害発生時に通信が遮断された場合でも、効果的に情報を伝達できることを目指しています。
実証実験の概要
実証実験では、PicoCELAの「災害備蓄Wi-Fi」と衛星通信設備を使用し、ITや通信の専門知識を持たない職員でも簡単にインターネット環境を構築できるか確認しました。
実験の結果、職員はわずか15分でインターネット環境の構築に成功しました。これにより、被害現場から市の『災害時情報共有プラットフォーム』へリアルタイムで被害状況を画像とともに伝送することが可能になりました。このプラットフォームでは、災害発生時の避難所や被害状況、水位センサーの情報をリアルタイムで共有し、市民や関係者に迅速に状況を伝えます。
災害時情報共有プラットフォームの機能
具体的には、以下の情報がリアルタイムで提供されます:
1.
避難所の開設状況 - 市内にある48箇所の避難所情報(避難者数、混雑状況等)
2.
被害発生状況 - 現地での被害状況や対応状況、現地の写真
3.
水位センサーの情報 - 市内22箇所に設置された水位センサーの状況(10分毎に更新)
期待される効果
この新しい通信インフラを活用することで、災害時においても、現場の情報を迅速に災害対策本部で把握することができ、より早い意思決定が期待されます。これにより、市民の安全を守るための効果的な対応が可能となるでしょう。
今後の展望
直方市では、今回の実証実験の結果を活かし、引き続きPicoCELA株式会社との連携を強化しながら、災害備蓄Wi-Fiの実装を進めていく方針です。迅速な情報伝達体制構築に向けた取り組みを進めることで、地域の防災・地域安全の強化を図ります。
これにより、災害時の市民の安心と安全を確保するための万全な体制を整えていきます。今後も市民の皆様に向けて、最新の取り組みを発信していく予定です。