岩谷産業とサイフューズ、再生医療分野で新技術開発に成功！3D細胞製品の凍結技術が飛躍的に進化

岩谷産業株式会社と株式会社サイフューズは、再生医療分野における画期的な技術開発に成功しました。両社は2020年から業務資本提携し、3D細胞製品の凍結技術に関する共同研究開発を進めてきました。

今回の開発成果は、サイフューズが保有するバイオ3Dプリンティング技術と、岩谷産業が培ってきた液体窒素を用いた凍結技術を融合させたものです。この技術により、液体窒素を用いて立体的な細胞構造体（3D細胞）を凍結することが可能になります。

従来の凍結技術では、3D細胞の構造が壊れてしまうという課題がありましたが、今回の新技術は、細胞構造を維持したまま凍結することが可能です。これにより、3D細胞製品の製造や保管における選択肢が大幅に広がり、再生医療分野における技術革新に大きく貢献すると期待されています。

3D細胞製品の実用化に向けた大きな一歩

この新技術は、サイフューズが開発を進める3D細胞製品や細胞構造体の凍結保存技術にも応用が期待されます。3D細胞製品の大型化を可能にすることで、よりスムーズな製品提供が可能となり、再生医療市場の拡大に大きく貢献すると見込まれています。

岩谷産業とサイフューズは、今回の共同開発成果を踏まえ、今後も再生医療分野における更なる技術革新を目指し、共同開発や協業を強化していく予定です。

岩谷産業とサイフューズの取り組み

岩谷産業は、産業ガスや医療ガスなどの製造・供給、低温技術を活用したガス利用提案などを通じて、産業の基幹インフラを支えるガス＆エネルギー企業です。再生医療分野においては、細胞培養や保管に使用する液化窒素や炭酸ガス、細胞保管・輸送容器の供給を行うとともに、中央研究所の「バイオ・再生医療研究開発拠点」にて技術蓄積を進め、細胞コールドチェーンにおける事業拡大を図っています。

サイフューズは、独自のバイオ3Dプリンティング技術を用いて、再生医療等製品の開発を進める再生医療ベンチャー企業です。サイフューズのバイオ3Dプリンタを用いた再生医療技術は、臨床開発段階に進んでおり、世界で初めてとなる治験に成功するなど、成長拡大市場である再生医療分野における事業基盤整備に積極的に取り組んでいます。