紙業界の新たな選択肢、ReCrossと朝日新聞社の提携
株式会社ReCrossが朝日新聞社との業務資本提携を発表し、紙の流通に新たな選択肢を提供することになりました。この提携は、紙を扱う業者間で余った紙を自由に売買できるプラットフォームを提供するReCrossのサービスに基づいています。
プラットフォームの背景
業界が抱える問題として、紙は製紙会社で大量に生産され、代理店を通じて卸商から印刷会社へと流通します。その際、より多くの紙を一度に生産するため、取引の単位も大きくなります。これにより、小規模な加工会社が必要な量だけを購入することが難しくなり、余った紙は廃棄されるか、リサイクルされるのが通常です。このため、業界全体で紙の購入と処分によって二重のコストが発生するという課題が浮上していました。
ReCrossでは、この余った紙の「リユース」によって新たな流通の選択肢を提案しています。
ReCrossのサービス詳細
ReCrossでは、余った紙の在庫情報を提供するウェブプラットフォームを運営しています。このプラットフォームでは、在庫を抱える業者が今まで処分していた紙に自由に価格をつけて販売することが可能となっています。また、購入を希望する業者は、通常の取引ロットよりも少量かつ安価で紙を手に入れることができます。現在、プラットフォームには約300トンの余剰在庫情報がリアルタイムで更新されており、取引が魅力的なものとなっています。
提携後の展望
今回の提携により、ReCrossは特に需要が高い汎用性のある紙の買い取りを強化し、売買のマッチング精度を一層高める計画です。また、朝日新聞社の広範なネットワークを活かして、首都圏でのプレゼンスを強化し、業界全体への影響力を高めていく方針です。
会社概要
株式会社ReCrossは2015年に設立され、東京都中央区東日本橋に拠点を置いています。資本金は6,000,000円で、紙の売買プラットフォームを運営しています。詳細な情報は公式サイト(
http://recross.co/)で確認できます。
この新たな取り組みが、紙業界にどのような変化をもたらすのか、今後の展開に注目が集まります。