FOODEX JAPAN 2025での台湾農水産館の開幕
2025年3月11日から14日までの期間、国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN 2025」が開催され、台湾農水産館がその中で注目を集めました。台湾の農業部次長である黄昭欽氏が率いる10社の食品企業が参加し、「台湾農水産物が届ける幸せの味」をテーマに、台湾の高品質な農産物を日本や世界のバイヤーに紹介するため、華やかな展示が行われています。
基本合意書の締結
開幕初日には、台湾の瓜瓜園企業股份有限公司と日本の株式会社ティーケー・トレーディングが基本合意書(MOU)を締結しました。この合意書は、台湾農産物の購入に関するものであり、さらにティーケー・トレーディングが日本プロ野球開幕後から、全国7カ所の野球場で台湾産サツマイモを使った「地瓜球(サツマイモボール)」の正式販売を計画していることが発表されました。この商品は今後、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、高速道路のサービスエリアなどでも販売される予定です。
日本市場での普及を目指して
黄昭欽次長は、開幕式でのスピーチにおいて、台湾の特色ある農産物を日本および各国の消費者に届けるために、異業種との連携を強化してきたと述べました。日本プロ野球や観光列車を通じて、台湾の弁当文化や南国スイーツなど、多くの台湾の食文化を紹介し、新たな販路を模索しているとのことです。
台湾大使館の李逸洋大使も祝辞を述べ、台湾と日本の農産物貿易が活発であることを強調しました。両国は、互いの季節に応じた農産物を補完し合える理想的な関係にあり、この友好関係の継続を願うというメッセージが送られました。
出展の多様性と食文化のプロモーション
この展覧会には、農産物や畜産物、水産物を扱う10社が出展しており、台湾の特産品である米や冷凍果物、茶葉、ハタなどが展示されています。特に、台湾の熱炒(台湾風炒め料理)や弁当文化をテーマにしたプロモーションイベントが開催される予定で、インタラクティブな調理方法や食文化の共有を通じて、国際バイヤーに台湾の魅力を伝えることを目的としています。
ティーケー・トレーディングのビジョン
瓜瓜園企業の決定に立ち合った株式会社ティーケー・トレーディングの佐々木社長は、40年以上の台湾との関係を持ち、過去の経験から台湾のサツマイモ文化に強い感銘を受けていると語りました。台湾では、サツマイモが四季を通じて楽しまれる文化があり、特にQQボール(もちもちサツマイモ団子)が広く親しまれていることを知った際、台湾のサツマイモの魅力を日本に普及させたいと強く感じたとのことです。
これに加え、佐々木社長は、日本のプロ野球開幕後のサツマイモボールの販売計画についても言及し、各種のイベント会場やサービスエリアなど、さまざまなチャネルを通じて販売拡大を狙っていると語りました。
農業部の取り組み
台湾の農業部は、農産物の輸出において安定した供給システムの構築に取り組んできたと説明しました。この出展を通じて、日本のバイヤーに信頼を提供し、最高品質で安全な農産物を世界に届けることを目指しています。これにより、消費者に健康と幸福の味を感じてもらうことを期待しています。
台湾の農水産物が日本の市場でさらなる成長を遂げることに期待が高まる中、今後の展開に注目が集まります。