BLUEISH Agentsの新たな機能とは
株式会社BLUEISHが提供する法人向けAIエージェントプラットフォーム『BLUEISH Agents』は、AIエージェントの活用方法を一新する新機能を発表しました。この機能では、個人や部署、会社としての判断基準をデータとして構造化し、AIに継承することを可能にします。これにより従来のツールとしての役割を超え、組織の判断をAIに引き継がせるための基盤を提供します。
背景と現状の課題
AI技術の導入が進む中で、企業におけるAI活用の現状にはいくつかの課題があります。多くの企業で、判断基準がデータ化されていないことが、現場でのAIの利用を妨げています。例えば、会社や部署ごとの特有の判断基準が反映されないことで、現実の業務から乖離した不適切な回答が返されることがあります。また、ベテラン社員の経験則や暗黙知はAIに再現できず、個別の運用ルールが属人化しています。このような状況では、AIが「自社らしい判断」を理解することも困難です。
BLUEISHはこれらの原因を「判断基準そのものがデータ化されていない」と分析しました。このため、AIエージェントは現場の判断基準が示されないと、業務との整合性を失うリスクが高まります。特に、経験則や会社独自の価値観など、文章で表現しにくい情報がAIの効果的な運用を妨げてきました。
新機能の概要
新たに導入された機能では、判断基準を個人、部署、会社の三つのレイヤーで登録し、AIエージェントの推論プロセスに組み込みます。
1. 個人の判断基準(Personal Criteria)
個別の社員の仕事の進め方や優先順位、リスクに対する考え方など、個人特有のルールや判断基準を学習し、AIエージェントはその人らしい判断を再現します。これにより、業務でのレスポンスが一層的確になることが期待されます。
2. 部署の判断基準(Department Criteria)
それぞれの部署特有のKPIや業務フローの例外処理ルール、申請・承認フローの規定などを登録することで、AIエージェントが部署ごとの特色に適応した判断を行えるようになります。多様な業務ニーズに応じた柔軟な振る舞いを実現します。
3. 会社の判断基準(Company Criteria)
経営において譲れない価値観やリスクテイクの方針、ブランドポリシーなど、企業全体としての基準をAIエージェントに組み込むことで、「会社としてNGな判断」をするリスクを軽減しつつ、現場の柔軟な判断を維持します。
ユースケースの具体例
多くの業務において、この新機能がどのように役立つかをいくつかの事例で見てみましょう。
- - 営業部門では、顧客へのディスカウントの決定や過去の対応履歴を基にした優先順位の付け方を、AIが提案します。
- - 経理・財務では、金額に応じた証憑確認の基準や例外処理に必要な判断支援を行えます。
- - カスタマーサポートにおいては、顧客への無償対応の限度や謝罪のトーンを新たに設計します。
- - 人事・採用では、候補者の経験やスキルに対する評価をAIがサポートします。
まとめ
『BLUEISH Agents』は、AIエージェントの雇用、育成、評価を行えるデータ基盤として多様な業務に特化した機能を提供します。企業のAIエージェント活用を進化させ、組織における人間の創造力を最大限に引き出します。これからのビジネスにおいてAIの役割はますます重要になることでしょう。
会社概要
株式会社BLUEISHは2018年に設立され、システム開発とDX支援を基盤に、AIエージェントプラットフォームを展開しています。企業はそのエージェントを利用し、業務の効率化と新たなビジネス創出を実現し、人とAIが共創する未来へとアップデートしています。