環境配慮型リサイクル繊維「BASHFIBER®」の事業化に向けた3社共同検討開始
新日本繊維株式会社、電源開発株式会社(Jパワー)、日本板硝子株式会社の3社は、新日本繊維が開発した環境配慮型高機能リサイクル繊維「BASHFIBER®」の事業化に向けた共同検討を行うことを発表しました。
「BASHFIBER®」は、発電事業などから排出される石炭灰を原料とする連続長繊維で、高強度、耐熱性、耐薬品性といった優れた特性を備えています。従来の産業用繊維補強材であるアラミド繊維やガラス繊維の代替として、建築・土木分野、自動車などの産業資材、さらには航空宇宙分野など、幅広い分野での活用が期待されています。
環境負荷低減と資源循環への貢献
「BASHFIBER®」は、副産物である石炭灰を有効活用することで、CO2排出量の削減に貢献します。また、リサイクル性にも優れており、環境負荷の低減と資源循環にも貢献する革新的な素材として注目されています。
3社の強みを活かした連携
今回の共同検討では、3社のそれぞれの強みを活かして「BASHFIBER®」の事業化を進めていきます。
- - 新日本繊維: 「BASHFIBER®」の製造技術を保有
- - Jパワー: 発電事業の副産物として石炭灰を供給
- - 日本板硝子: 高機能特殊ガラス繊維の量産技術を保有
3社は連携し、製造コスト、製造拠点、販売先候補、量産条件などを検討することで、数年後の量産化を目指します。
ディープテック・スタートアップへの支援
本取り組みは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ディープテック・スタートアップ支援事業費助成金」に採択されており、革新的な技術の事業化を促進する取り組みとして注目されています。
新日本繊維の取り組み
新日本繊維は、「BASHFIBER®」の研究開発を通じて、新規事業の更なる発展を目指しています。また、経済産業省「ゼロエミ・チャレンジ企業」として、環境素材の普及にも積極的に取り組んでいます。
「BASHFIBER®」製品群
「BASHFIBER®」は、ストランド、ヤーン、ロービング、チョップドストランド、ガラスフレークなど、様々な製品形態で提供されています。それぞれの製品形態は、用途に応じて最適なものが選択されます。
3社の概要
新日本繊維株式会社
- - 設立日: 2017年7月6日
- - 事業内容: 石炭灰連続長繊維「BASHFIBER®」及び放射線遮蔽繊維「BASHFIBER US®」等の新素材の研究開発と製造
- - URL: https://nipponfc.com/
電源開発株式会社
- - 設立日: 1952年9月16日
- - 事業内容: 電気事業
- - URL: https://www.jpower.co.jp/
日本板硝子株式会社
- - 設立日: 1918年11月22日
- - 事業内容: 建築用ガラス(太陽電池パネル用ガラスを含む)、自動車用ガラス、クリエイティブ・テクノロジー分野各製品の製造、販売
- - URL: https://www.nsg.co.jp/
問い合わせ先
新日本繊維 管理部
- - HP: https://nipponfc.com/contact