FUJIのプラズマユニット「ATOM」
2024-07-04 16:04:24

エアでプラズマ生成!FUJIが開発した大気圧プラズマユニット「ATOM」が接着・塗装の未来を変える

エアでプラズマ生成!FUJIの大気圧プラズマユニット「ATOM」が接着・塗装の未来を変える



株式会社FUJI(本社:愛知県知立市)は、エアでプラズマ生成が可能な大気圧プラズマユニット「ATOM」を開発しました。従来機種とは異なり、窒素発生器が不要なため、導入コストを抑え、幅広い業界での利用が期待されています。2024年7月より受注を開始し、接着・塗装の品質向上や環境負荷低減に貢献する革新的な技術として注目を集めています。

# 背景:接着・塗装における表面処理技術の重要性



接着剤を用いた接合においては、被着材への表面処理技術が接合の前処理として極めて重要です。FUJIは、大気圧プラズマユニットによる表面改質装置の開発・販売を通じて、長年お客様の接合品質向上に貢献してきました。

近年、自動車の軽量化など、材質の異なる材料を組み合わせる「マルチマテリアル化」が進み、接着剤を用いた接合箇所が増加しています。それに伴い、接合品質を高める表面処理の需要も急増しています。

従来の表面処理では、化学溶剤や薬液を用いた洗浄方法が一般的でしたが、環境意識の高まりから、より環境負荷の低い方法が求められています。プラズマ装置は薬剤の使用を抑えながら高い洗浄効果を発揮しますが、導入コストやメンテナンスの問題から普及が限定的でした。

# 「ATOM」の開発:環境負荷低減とコスト削減を実現



FUJIは、これらの課題を解決するため、環境負荷が低く、設備コストを削減した大気圧プラズマユニット「ATOM」の開発に取り組みました。

「ATOM」は、空気を使ったプラズマユニットでありながら、耐久性を向上させる独自の構造を採用。メンテナンスコストを大幅に削減し、従来の窒素を使用する機種と比べて消費電力を抑え、環境負荷を低減することに成功しました。

# 「ATOM」の特長:簡単設置・運用、高速処理、メンテナンスフリー



「ATOM」は、以下の特長を備えています。

1. 設置・運用が簡単:必要なものは圧縮エアと200V電源のみ。
2. 超高速処理:エアを使用したプラズマにおいて世界最速レベルの800 mm/sを実現。
3. メンテナンスフリー:ノズルの清掃が不要で、消耗品交換も年1、2回のみ(FUJI指定条件下での使用を想定)。

# 導入事例:金属バットと自動車トランスファー部品への活用



「ATOM」はすでに、様々な企業で導入され、その効果を実証しています。

日本シャフト株式会社(横浜工場):金属バット生産工程における本体(金属)と樹脂カバーの接着力向上
ATOMの導入により、接着力が向上しただけでなく、手作業による脱脂洗浄からロボットを用いたプラズマ洗浄へと工程自動化を実現しました。

株式会社ユニバンス(本社工場/静岡県湖西市):自動車トランスファー部品の塗装工程における塗膜密着性改善
ATOMの導入により、塗膜密着性が改善され、強アルカリから弱アルカリへの洗浄液変更も実現。環境にやさしいものづくりに貢献しています。

# 今後の展開:接着・塗装分野における普及を目指し、環境に配慮した製造を支援



FUJIは、今後も拡大し続ける接着剤を用いた接合やそれに伴うプラズマ需要に応え、接着・塗装にお困りの全てのお客様が利用できる大気圧プラズマユニットの普及を目指します。環境に配慮したモノづくりへの貢献を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

# 株式会社FUJIについて



株式会社FUJIは、1959年設立の電子部品実装ロボットや工作機械の開発・製造・販売を行う企業です。長年培ってきた技術力と革新性を活かし、お客様のニーズに応える製品とサービスを提供しています。

会社名: 株式会社FUJI
代表者: 代表取締役社長 五十棲 丈二
所在地: 〒472-8686 愛知県知立市山町茶碓山19
設立: 1959年4月
事業内容: 電子部品実装ロボットならびに工作機械の開発、製造、販売
資本金: 5,878百万円
URL: http://www.fuji.co.jp/


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