フォーラム「Meet UP!」の開催レポート
2025年9月30日、食品業界の6社が共同で開催したダイバーシティフォーラム「Meet UP!」が、オンラインで行われました。本企画は、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)を推進する「Co-ALIVE」の一環として実施され、参加者は240名に達しました。特に注目されたのは、ゲストスピーカーとして招かれたタレントのはるな愛氏による講演です。
このフォーラムは、食品企業のサッポロホールディングス、ニチレイフーズ、日清製粉グループ、森永製菓、森永乳業、ロッテホールディングスの6社が主催し、リ・カレント株式会社のサポートを受けて運営されています。フォーラムの目的は、参加企業がダイバーシティに関する共通のテーマについて考察し、知識を深めることにあります。
はるな愛氏の貴重な講演内容
その講演では、はるな愛氏が自身の体験を基にした貴重な教訓を共有しました。彼女は幼少期、自分の性アイデンティティに苦しみながらも、最終的にはそれを受け入れるまでの道のりを振り返りました。特に、成長過程での友人や家族からの期待、社会の偏見の中でどう生き延びてきたのかを具体的に述べました。
講演の中で彼女は、自分自身がどう生きるべきか、親の期待に応えながらも自分を偽らずにいることの難しさについて、感情を込めて語りました。また、LGBTQ+の当事者としての経験がどのように彼女の人生に影響を与えてきたのかについても、赤裸々にお話しされました。
社会の中での多様性の大切さ
彼女は「みんな何かを抱えて生きている」とし、偏見や無理解が多い社会の中でも、お互いを理解し合うことが重要だと強調しました。フォーラムでは、講演後に視聴者との質疑応答セッションも設けられ、参加者からの質問に丁寧に答えました。例えば、職場でのアライ(理解者)となるために心がけるべきことについて、具体的なアドバイスを提供していました。
「カミングアウトしてくれてありがとう」と感謝の気持ちを持つこと。また、話しやすい環境を作るためにどのような配慮が必要か、相手を理解するための大切なステップについても具体的に話をしました。特に、「声を上げやすい環境を作ること」が大切であるとし、個人の背景や経験を重んじる態度が求められると訴えました。
参加者の反応と感想
参加者からは、講演を受けての感想が多く寄せられました。「はるな愛さんの体験談には深く共感した。私たちも多様性を理解する努力をしなければならない」といった意見が多く、真剣に多様性の重要性を考える機会となったようです。
フォーラムの最後には、多様性の推進に向けた企業の具体的な取り組みが求められ、今後もこのようなイベントが必要だと感じた参加者が多かったようです。企業間での協力を通じて、より良い職場環境の実現を目指す動きが期待されます。
DE&I推進企画「Co-ALIVE」とは
「Co-ALIVE」は、企業の枠を超えてダイバーシティを推進し、企業の価値向上に貢献することを目的にしたプロジェクトです。ミッションは、協働、自律、人生のインクルージョン、多様性の進化をキーワードにしています。参加企業は共に協力し、社員一人ひとりが多様性を尊重できる環境を整えています。
本フォーラムを通じて、参加者が独自の体験や課題を共有し、互いに学び合う場となったことは、大きな収穫となりました。今後もこのような取り組みが続けられることを期待します。