トレーナーの資質を理解する特別講義
7月11日、森ノ宮医療大学において、日本を代表するフィジカルトレーナー・泉建史氏が特別講義を行いました。この講義は、医療技術学部鍼灸学科の「アスレティックトレーナー概論」コースの一環として実施され、学生たちに向けてトレーナーの資質やその重要性について熱心に語りました。
アスレティックトレーナーの資質とは
泉氏の講義は、まず自身のプロフィール紹介から始まりました。彼は東京2020オリンピック、パリ2024オリンピックをはじめとする数々の大舞台での経験を基に、アスレティックトレーナーや各種トレーナー資格に必要な知識と能力を解説しました。
「技術」「コミュニケーション」「人間性」などが重要だとし、さらにはアスリートとの向き合い方やセルフマネジメントの重要性を強調しました。また、他の専門家とのリレーションを築くことの大切さについても触れました。
世界基準の知識と技術
講義は座学に留まらず、実際に選手が行う運動を取り入れたワークショップ形式でも展開されました。学生たちは自分の体の動きやコンディションについて実体験を通じて理解を深めることができました。
泉氏は「トレーナーに求められるのは、自分自身を知り、毎日のコンディションを把握すること」と語り、自身の身体状態を意識することが選手への良いケアに繋がると説明しました。
自己認識とケアの重要性
また、「今感じている疲労を数値化するにはどうすれば良いか?」といった問いかけを通じて、学生同士で意見を出し合う交流がありました。このことが自己認識を高めるだけでなく、仲間への配慮につながることを願っていました。
泉氏は、選手の身体だけでなく心の状態も把握し、個々に合ったケアを理解することがトレーナーに求められる重要な役割だと話しました。
言葉の力を信じて
最後に泉氏は、経験を活かした学生への励ましの言葉として「言葉の力は時を超えて伝わることがある。将来、一緒に仕事ができることを楽しみにしている。」と締めくくりました。このメッセージは、学生たちにとって、新しい学びを得るだけでなく、将来のキャリアに向けた道しるべになることでしょう。
未だ発展途上にあるフィジカルトレーナーという職業ですが、泉氏のような先駆者からの講義は、その影響力と重要性を感じさせるものでした。これからのアスリートたちを支えるために、彼らもまた、日々成長し続けなければならないのです。
森ノ宮医療大学の多彩な教育
森ノ宮医療大学は、西日本最大級の医療系総合大学として、看護やリハビリテーションなど多岐にわたる医療系専門職を育てています。各学部が連携し、学生たちに実践的な医学教育を提供する姿勢は、今後の医療現場に大いに貢献することでしょう。