ゲオグループ傘下の大蔵ホールディングスが、香港で高級時計の二次流通オークション事業に参画することを発表しました。2024年9月より、香港に合弁会社「ワールド・ウォッチ・オークション」を設立し、高級時計のオークション『ワールド・ウォッチ・オークション(WWA)』を開催します。
WWAは、香港で「香港ウォッチ・ギルド・ショー」を運営する「Hong Kong Watch Trade Development Co. Ltd.」と、おお蔵、そしてリユース事業を展開する「PRICING DATA」の3社による合弁会社によって実現しました。
「香港ウォッチ・ギルド・ショー」は、10年以上の実績を持つ世界最大規模の時計ショーで、約3,000の会員を有しています。一方、おお蔵とPRICING DATAは、日本最大級の時計オークション事業を運営する「株式会社日本オークション協会(JWA)」を設立しており、10年以上の実績と約1,000の会員を有しています。
WWAは、日本と香港で長年リユース時計ビジネスの実績を持つ3社の強みを活かし、世界中から集まる希少性の高い商品をメインに取り扱います。第1回のオークションは9月20日に開催予定で、以降は月に1度の開催を計画しています。
海外のマーケットでは、事業者向けの時計の二次流通オークションは一般的ではありません。WWAは、展示即売会が主流の海外市場において、希少な高価格帯の商品をオークション形式で売買することで、業界の活性化を目指します。
買い手は日本からの商品を実際に見てから落札でき、売り手はオークション形式での売買により最高落札価格で売却することが可能です。
おお蔵ホールディングスの代表取締役である古賀清彦氏は、「昨今の高級時計二次流通市場では、日本のリユース商品の状態の良さや真贋の正確さが海外市場で高く評価されている一方で、日本国内での景気停滞などから、日本での流通量が減少し海外での流通量が増加している状況です。さらに、円安などの影響によって取引価格も海外市場の方が高くなる傾向があります。そのような状況の中、WWAを開催することで、業界の活性化を図ります。当オークションでは、世界中から集まるバイヤーに魅力を感じていただけるよう、スペシャルウォッチと言われる珍しい商品をメインに取り扱う予定です。香港での時計オークション事業開始を起点として、将来的にはバッグや骨董などのオークション開催や、他の海外マーケットへの進出も目指しています。」とコメントしています。
WWAは、日本のリユース時計ビジネスの海外進出を加速させる新たな取り組みとして注目されます。