大阪・関西万博の注目イベント「未来のおむつコレクション」
2025年、待望の大阪・関西万博が開催される中、特に注目を集めているイベントが「O-MU-TSU WORLD EXPO」の一環として行われた「未来のおむつコレクション」です。このイベントは、一般社団法人日本福祉医療ファッション協会によって主催され、6月24日にEXPOホール「シャインハット」で開催されました。
このコレクションでは、エリエールブランドを展開する大王製紙株式会社が、大人用紙おむつ「アテント」から未来にふさわしいデザインを追求し、3種類の新たな大人用紙おむつを出品しました。これらは、単なる衛生製品としての機能を果たすだけでなく、ファッション性を兼ね備えた革新的なアイテムとして注目されています。
おむつの魅力を再発見
「未来のおむつコレクション」は、単なるファッションショーに留まらず、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が参加し、おむつに対する捉え方を変えることを目的としたイベントです。この日には、31種類のおむつがランウェイで披露され、31名のモデルがそのデザインを魅力的に見せました。
大人用紙おむつ「アテント」の3種類は、約6カ月の制作期間を経て誕生しました。まず1つ目は、デニムの見た目を模したロング丈のデザインです。おむつのイメージを一新し、デニムをアウターウェアとして楽しめるスタイルを提案しています。背面には実際のジーンズのポケットやステッチが再現され、細部にこだわった作りが特長です。
次に、裾にフリルをあしらった黒の大人用紙おむつは、女性からの支持が高いアイテムに仕上がりました。フリルが軽やかさとスタイリッシュさを与え、モデルたちからも「ショートパンツにしか見えない」との好評の声が上がりました。
最後は、えんじ色にレザー素材を取り入れた大人用紙おむつ。成人の下着としても違和感のないカラーリングが特徴で、スタイリッシュで機能的なデザインが実現されています。交換時の使いやすさも計算された作りになっています。
未来の文化を創る
大王製紙の「アテント」は、2020年から「もっといいパンツになる」という目標を掲げ、大人用紙おむつを“紙パンツ”として新しい形で提供しています。この取り組みは、ただ機能的な面だけでなく、使用する人々の心理的な負担を軽減することに寄与しています。
総合プロデューサーの平林景さんは、おしゃれで、どんなシーンにも合わせやすいおむつを作ることで、社会全体にその文化を根付かせようとしています。「誰もが穿きたいと思えるおむつのデザインを選べる時代」を提案する彼女のビジョンが、ファッションショーで具現化されました。
今後の「アテント」やおむつに関する取り組みは、ますます注目を集めることでしょう。特に、紙パンツの文化をいかに広めていくかが、今後の課題となることは間違いありません。大阪・関西万博の舞台を借りて発信されたこのファッションショーは、未来の可能性を大いに感じさせるものでした。