漫画教科書化プロジェクト
2023-09-05 16:20:01
漫画を通じて生きる力を育む!中学生が挑んだ道徳授業の新感覚プロジェクト
漫画を通じて生きる力を育む!中学生が挑んだ道徳授業の新感覚プロジェクト
現代の社会は多くの課題を抱えており、子どもたちもその影響を強く受けています。家で漫画を読みたいのに「勉強しなさい!」と親に怒られる、そんな日常の中で生まれたのは「漫画って教科書にならないの?」という疑問でした。この問いから始まったのが、中学1年生の小澤光璃さんによる『マンガ教科書化プロジェクト』です。
マンガから学ぶ心情の授業を作る
光璃さんは、彼女が心から愛する漫画『鬼滅の刃』を教材に、心情について学ぶ授業を作ることを決意しました。彼女は、鬼滅の刃を通じて「やさしさ」という重要な感情を学んでいたことに気づき、漫画を「心情の教科書」として位置づけることにしたのです。このプロジェクトには、学校生活やクラブ活動の合間をぬって大人たちと打ち合わせを行い、高校生からデザインの技術を学んで授業を完成させるという驚異的な実行力がありました。
『日本一やさしい授業』の内容とは
完成した授業資料は、光璃さんが2ヶ月間かけて作り上げたものです。テーマは“日本一やさしさを学べる”というもので、鬼滅の刃のキャッチコピー“日本一慈しい鬼退治”を題材にした設計になっています。この授業では「やさしさとは何か?」という問いかけから始まり、辞書に載っている定義に限らない自分なりのやさしさを見つけることができるようになっています。
対象は小学校5年生から中学3年生までと広く、鬼滅の刃を知らない子でも楽しめる内容で、逆に知っている子にはニヤリとさせられる工夫がされています。光璃さんが思い描いたのは、誰もが楽しく取り組める道徳教育なのです。
先生の参加を呼びかけ
このやさしさの授業は、本日から無償で全国の教育関係者へ提供されることになりました。授業のプレゼンを受けた小学校の先生からは、道徳教育における人間の正しさだけではなく、弱さについても考える重要性が指摘され、深く多角的に思いやりを考える機会になることが期待されています。
光璃さんは、自身の授業を実施してくれる全国の小中学校の先生やフリースクールの運営者を募集しており、「やってみたい!」と思った方たちの応募を待っています。授業の関連資料は、事前問題集や教師用の授業資料、生徒用の授業資料などが完備されています。
プロジェクトの未来と光璃さんの願い
この『マンガ教科書化プロジェクト』はまだ始まったばかりです。全国の学校で授業として実現されることを目指しており、実施後には感想やフィードバックを受け取ることで、さらに改善を重ねていく所存です。
小澤光璃さんは、このプロジェクトの意義を次のように語っています。「子どもが家で漫画を読んでいる時に親から『勉強しなさい!』と言われても、『これ勉強してるんだけど?』と返せるような世界を作りたかったんです。」彼女は漫画が持つ教育的価値に気づき、道徳教育に新しい風を吹き込むための取り組みを続けています。最後に、光璃さんは「ぜひこの授業を実施してくれる先生を募集しています!」と呼びかけています。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人異世界の学校
- 住所
- 東京都八王子市明神町4-7-15落合ビル5階
- 電話番号
-
042-631-1422