2025年の夏の出費実態と影響
パーソルキャリアが運営する調査機関「Job総研」が、544人の社会人男女を対象に「2025年 夏の出費実態調査」を実施しました。この調査の目的は、今年の夏における出費の傾向や、外出計画、そして物価高や猛暑に対する対策を明らかにすることでした。
夏の経済負担の現状
調査対象者の多くが感じているのは、今年の夏に物価高と酷暑が同時に影響し、生活費の負担が重くなっていることです。具体的には、冷房の使用による光熱費の増加や、食品や日用品の価格上昇が続いているため、多くの人が日常的な支出を見直さざるを得ない状況にあります。日常生活とレジャーのバランスをどう取るかが課題となっています。
出費の増加とその要因
調査によると、全体の86.0%の回答者が「今夏の出費が増える」と感じており、その理由として物価の上昇が大きく影響しています。具体的には、光熱費が59.6%、食費が57.5%、そして物価高による生活費全般が39.5%を占めており、多くの家庭が経済的な負担を感じていることが伺えます。
一方、今夏の出費を「厳しく感じる」と答えたのは、全体の79.2%に達し、特に高所得者層でその傾向が顕著です。年収1,001万円以上の層でも、84.1%が厳しさを実感しており、物価上昇が家計にどのように影響しているか明らかになりました。
レジャー計画の見直し
さらに、夏のレジャーや外出計画を見直す傾向も強まっています。65.4%の回答者が「予定を変更または予算を抑える」と答え、具体的には予算を抑える実施の予定が25.1%、行き先や回数を減らす予定が12.3%でした。この結果から、今年の夏は「節約型レジャー」が主流になると予測されています。
物価高対策と猛暑対策
物価高に対する消費行動としては、特売や安い商品の選択が53.1%に上り、ポイントや値引きを重視する行動がおおく見られました。また、猛暑によって冷房の使用時間が増加することが58.1%、自宅で過ごす時間が40.3%増えることも確認されました。
出費を抑えるための具体的な対策としては、冷房の温度設定や使用時間の見直しが39.3%、ポイントやクーポンの活用が38.4%という結果が出ました。これにより、快適さを損なわずに日々の支出を抑えるライフスタイルの変化が垣間見えます。
暑さに対する出費の傾向
猛暑による消費行動の一環として、外出先での飲料購入が33.8%で最も高く、電気代を気にせず快適さを優先する人も目立ちました。こうした結果は、厳しい気象条件の中で快適さを求める姿勢が強まっていることを示しています。
調査結果を受けて
今回の調査結果は、物価高と猛暑が家計に深刻な影響を及ぼしていることを明らかにしました。多くの人々が支出を見直し、快適さとコストのバランスを取ることに苦心している中、選択的支出が進みつつあることが浮き彫りになりました。今後もJob総研は、こうした傾向を追い続け、社会に有益な情報を提供していくことに注力していく所存です。