中国におけるEV車の高い継続購買意向とその背景
近年、脱炭素社会を目指す動きが加速する中、中国でも電気自動車(EV)の普及が進んでいます。マーケティングリサーチ会社の株式会社アスマークが実施した調査では、中国に住むEV車を所有する30歳から59歳の男女を対象に、その購買意向や満足度が明らかになりました。
調査の背景と目的
中国政府は2027年までに新車販売に占めるEVなどの新エネルギー車の比率を45%に引き上げる目標を掲げています。それに伴い、EV車の需要が高まることから、アスマークはこのニーズを探るべく調査を実施しました。調査は2024年6月3日から6月11日まで行われ、300サンプルから得られたデータを元に分析されています。
EV車の選択理由
調査結果によると、EV車を選ぶ理由として最も多かったのは「走行性能が良いから」で、次いで「環境にやさしいから」「内装・外装のデザインが良かったから」と続いています。特に走行性能の良さは、多くのユーザーにとってEV車を選ぶ決め手になっています。また、世帯月収別では収入が低い層がガソリン代や補助金を重視する傾向が見られました。
車への期待とEV車の満足度
調査では、ユーザーが車に期待することのTOP3に「安全性」「走行性能」「運転サポート」が挙げられました。特に男性より女性の方が環境への配慮を重視するなど、性別による意識の違いも浮き彫りになっています。また、EV車の各項目に対する満足度も非常に高く、特に「走行時の静寂性」や「デザイン」において高評価を得ています。
充電時間の重要性
EV車を選ぶ際に最も重要視されているのは「充電時間」です。ユーザーはこの項目を非常に重視しているものの、充電インフラの整備などまだ課題が多い現状もあります。この点についての改善が求められています。
次回購入意向
次回車を購入する際の意向についても調査が行われ、約80%のユーザーが再びEV車を選びたいと回答。特に男性50代や世帯年収が高い層からのリピート意向が期待されています。このことから、EV車の市場は今後ますます拡大していくことが予想されます。
今後の展望
今回の調査結果は、中国におけるEV車の高い需要とユーザー満足度を示しています。環境問題への意識の高まりとともに、EV車市場はさらなる成長が見込まれ、今後の動向に注目です。また、自動車メーカーもこのニーズに応えるため、新モデルやサービスの開発を急がなければならない時期に差しかかっています。これからのEV車の普及が果たしてどう進んでいくのかが楽しみです。