鹿島建設と株式会社ヴォンエルフ、環境認証の最高峰を達成
2025年4月、鹿島建設株式会社が開発した自社保養施設「KX-FOREST KARUIZAWA」が、環境認証制度「SITES®」において最高ランクのプラチナ認定を取得しました。この認証は、日本国内の宿泊施設としては初の快挙であり、持続可能な開発の重要性を再確認させるものです。
SITES®とは?
SITES®(Sustainable SITES Initiative®)は、持続可能な景観の設計および管理に関する国際的な評価基準です。この認証を取得することで、施設やプロジェクトの環境への配慮が示され、持続可能な開発手法の重要性が強調されます。SITES®の審査は、米国のGreen Business Certification Inc.(GBCI)によって行われ、広範な評価基準を基に、各施設の環境性能が審査されます。
この認証のプロセスでは、敷地の背景、 設計前のアセスメント、水や土壌、資源の選定など、全10セクションが評価されるため、細部までの計画的な取り組みが必要とされます。
KX-FOREST KARUIZAWAについて
「KX-FOREST KARUIZAWA」は、軽井沢に位置し、自然環境を最大限に活かしたリゾート施設です。この場所は、社員のリラクゼーションや仕事と生活のバランスをより良くするために設計されました。また、各種施設は豊かな自然と調和するような配置になっており、計画段階から地域の特性を考慮した開発が行われています。
サステイナブルな取り組み
本施設では、既存の緑地や自然環境を保全・活用し、厳格な環境基準に基づくさまざまな施策が実施されています。以下に、SITES®認証を取得するために評価された主なポイントを挙げます:
1.
生物多様性の保全
- 絶滅危惧種の保護活動や、地域固有種であるヘイケボタルの保護などが行われています。
- 照明計画では、自然環境への影響を最小限にする工夫が求められています。
2.
資源の有効活用
- CO₂吸収コンクリート「CO2-SUICOM®」を利用した人道橋や、地元の資材を使用することで、資源のリサイクルと輸送エネルギーの削減が図られています。
3.
ウェルビーイングの向上
- 自然を取り入れたウォーキングコースや健康プログラム(ヨガなど)が提供され、利用者の健康促進にも配慮があります。また、子ども向けの自然環境教育プログラムも充実しています。
ヴォンエルフの支援の役割
このプロジェクトにおいて、株式会社ヴォンエルフは認証取得の支援を行い、持続可能なランドスケープの実現に向けた助言を提供しました。関与したすべてのパートナーが一丸となって環境に配慮した施策を実践した結果の成果といえます。
今後も、環境に優しいライフスタイルの普及を目指し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けていくことが求められています。株式会社ヴォンエルフは、その分野で専門知識を生かし、さらなる発展を支援していく所存です。
施設情報
- - 施設名: KX-FOREST KARUIZAWA 鹿島軽井沢泉の里保養所
- - 所在地: 長野県北佐久郡軽井沢町
- - 設計・施工者: 鹿島建設株式会社
- - 敷地面積: 20,288m²
- - 建物: 宿泊棟(新築)14棟、共用棟(改修)1棟
- - 構造: 木造
- - 竣工予定: 2024年10月
「KX-FOREST KARUIZAWA」は、持続可能なリゾートとして新しい時代の先駆けとなることが期待されています。